
大同の石窟のなかでも一番大きく美しい仏様です。
大同市にある雲岡石窟は中国における三大石窟の一つとされている。他は甘粛省にある敦煌の莫高窟石窟、もう一つは洛陽郊外にある竜門石窟である。三カ所とも訪ねたがなんといっても敦煌が最大であることは間違いない。しかし個人の旅行者にとっては莫高窟は見物するどころではなく途中で怒り心頭に達した。入場料を払っているのに案内人は窟の部屋ごとに一〇〇元(約一二〇〇円)もの金を要求し見物途中で帰ってしまった。中国は賄賂天国と腐敗天国と聞いていたがまさに敦煌はその見本である。そして洛陽の竜門石窟は文革の影響か破壊が著しい。その点大同の雲岡石窟は紅衛兵も見逃したのかほぼ原形を留めており当時をしのぶことが出来る。見物人も我々だけで誰もいなかった。しかし自然風化による劣化は激しく早期修復が必要と思われる。
大同市は中国北京の西方にあたり古来より北方騎馬民族の防衛の拠点で軍事都市として発展した。北魏の時代、約一〇〇年間国府がおかれ後、洛陽に移動する。洛陽の石窟は北魏の製作であり見た感じは大きく違うが雲岡と竜門は同じ流れを組むといって良いであろう。現在は石炭都市として栄えている。石炭鉱山が多くあり市内を走るトラックは石炭を満載している。
写真を見ての通り素朴で西域の色を濃く残しておりヨーロツパのキリスト教の絵画等の影響が見られるようである。北京まで足を延ばしたからには是非見物を勧めたい。明の御陵や万里の長城より見応えのあることは間違いない。コネがあるのなら敦煌の莫高窟、コネがないのなら雲岡の石窟、どうでもよいのなら竜門の石窟を勧めたい。