平成10年11月22日(日)
幕張メッセ「バレーボール世界選手権・日本大会」
幕張メッセで行われている、バレーボール世界選手権の準決勝ラウンド(男子)を見に行った。実を言うとメッセに行くのはこれが初めてである。しかも展示会でなくバレーボール。今日の準決勝ラウンドは、朝から4試合、「USA vs ユーゴ」、「ロシア vs ウクライナ」、「イタリア vs ギリシャ」、「オランダ vs 中国」が組まれている。我が日本チームは別会場広島でやっているらしい。
バレーボールを生で見るのも初めてだった。会場中央のコートが、ひときわ明るく照らされていて、コートのインとアウトが緑とオレンジに色分けされているのがとてもはっきりと見える。僕が会場に着いたときはもうすでに第一試合が始まっていたが、まずはじめに感じられたことはコートが思ったより狭く見えることであった。しかし、実はそれが勘違いであり、コートが狭いのではなくそこでプレーしている選手が標準とは桁違いに大きいためであったことに気がつくのにそう長い時間はかからなかった。
男子バレーの魅力は力のぶつかり合いである。誰が言った言葉かどうか判らないが、自分の頭の中にはそうインプットされている。高い跳躍力と強い力が、ジャンピングサーブやアタックに見て取れる。ジャンピングサーブなんか、1メートル近い高さに跳んで、しかも前方にも1メートルぐらいネットに近寄ったところでボールを打ち、もの凄い速さで相手コートに向かって突き進んでいく様は、何とも言えない恐怖感を感じてしまう。どうも、試合は一方的に進んでしまっているようだ。第一試合はウクライナが3−0で余裕勝ちするし、第二試合もロシアがウクライナを寄せ付けずにストレートで下してしまう。女子バレーと違ってフルセットに持ち込む接戦はあまり見られないだろうか?パワーとスピードの差がそのまま大きく点差となっているようにも見える。
時間が夕方近くになり、第三試合の「イタリア vs ギリシャ」が始まろうとしている。選手達が入場してきた。どうやら、観客のある程度を占めている女子学生達は、イタリアの選手がお気に入りのようだ。黄色い声が四方八方から響いている。ホントに黄色い声とはよく言ったものだ。「黄色」が持つ、躍動感と新鮮さそのものである。入場してきた選手達をよく見ると、ミニチュアのバレーボールを持っている。ファンサービスとして会場に投げ入れるのであろう、黄色い声が張り裂けんばかりに響いているのは、きっとこれが目的であろう。
互いの国の国歌斉唱と千葉県知事の挨拶が終わると、まわりの観客が一斉に立ち上がり、黄色い声がさらに一段と大きくなって僕の耳に突き刺さるようになった。口々に選手の名前を叫んでいるようだが僕にはさっぱり解らない、というかこれだけいろいろな声が混ざっていれば、選手個人の名前を叫んでも届くはずはないだろうが彼女たちは精一杯の声で叫んでいる、絶叫してる。声を出しながら祈っているようだ。ファンサービスを大切にする選手達は、より大きな声がしているほうの観客席をちらっと見てボールを投げ入れる。僕の近くにも飛んできた。でもボールは僕の上高くを大きく通り過ぎていった。殆どの選手達がボールを投げ入れてベンチに戻りかけている頃、きまぐれなひとりの選手がマスコットボールをこっちの方向に投げ入れた。ボールは、前のほうで取ろうとしたけど取り損ねた学生の手のひらの上でひと跳ねして、僕の二つとなりのOLの両手にしっかりと収まった。イタリアの背番号10の選手のサインがしてあったらしい、彼女はもう嬉しさで大変なようであった。
1998.11.22 Camera ( Pentax ESPIO 140M), Film ( Fuji Super ACE 400 )