気ままにひとりごと

”プライドを賭けた伝説の3強対決”
マヤノトップガン


by . Eisin-katiita


***95年(4歳)秋***
 神戸新聞杯と京都新聞杯を連続2着して完全に本格化したトップガンは、菊花賞をレコードで完勝。その勢いで有馬記念をも制して95年の年度代表馬に選出された。

***96年(5歳)春***
 天皇賞の前哨戦”阪神大賞典(GU)”で復活を期す3冠馬ナリタブライアンと衝突しトップガンた。3着に9馬身(1秒5)もの大差をつけたマッチレースは、壮絶な叩き合いの末、アタマ差でブライアンが制した。このレースで勝ったブライアンは完全復活をアピールし、負けたトップガンも次期のエースであることを強く印象づけた。
 迎えた天皇賞(春)。1番人気ブライアン単勝1.7倍、2番人気トップガン2.8倍。3番人気のサクラローレルが14.5倍だったので、いかにこの2頭の存在が大きかったかが分かる。
しかしレースは、直線を向いたところでトップガンが伸びずに脱落(5着)。完勝かと思われたブライアンもゴールを間近にしてローレルにあっさり交わされて2着に終わった。阪神大賞典の再現を期待していた2頭のファンにとっては、虚脱感だけが残る何とも言えないレースとなった。
 春のグランプリ宝塚記念にはブライアンもローレルも出走せず、トップガンが格の違いで完勝しGT3勝目をあげた。

***96(5歳)秋***
 秋の初戦となったオールカマー(GU)。ローレルと人気を2分したトップガンは、重馬場に泣かされ4着と惨敗。
 迎えた天皇賞(秋)。勝ったのは4歳馬バブルガムフェロー。4番人気トップガンは直線トップに立つも差し返されて2着。ローレルは道中不利を受けて届かずまさかの3着に終わった。
 1年を締めくくる有馬記念。ローレルに続き2番人気に支持されたトップガンであったが、直線まったく伸びず屈辱の7着。ローレルが勝ち、2着には上り馬マーベラスサンデーが入った。このレースで、ローレルの強さが改めて証明され、逆にトップガンは過去の馬という有り難くない印象を受けるようになった。

***97年(6歳)春***

 前年同様、阪神大賞典(GU)からのスタート。96年と違うのは、強敵がいないことと”勢いがない”という点だった。勝って当たり前、負けたら完全に過去の馬という状況の中、鞍上の田原騎手がとった作戦は”最後方”からの競馬であった。それまで、常に先行しレースを引っ張っていたトップガンが最後方を追走したのである。5歳の秋は先行して1度はトップに立ちながらも伸び脚を欠き、軽い馬場以外は走れないと思われるようになっていた。しかしこの秘策は見事的中。道中、脚を貯めることで4歳時の”キレ”が復活し、他馬を全く相手にしない完勝であった。
 1997年4月27日、いよいよ前年の雪辱を晴らす日がやってきた。
97年天皇賞(春) 中央右がトップガン
京都競馬場、第115回天皇賞(春)芝3200m。

 1番人気サクラローレル、2番人気マヤノトップガン、3番人気マーベラスサンデー。この3頭は”3強”と呼ばれるようになっていた。
 レースは、ローレルが早めに動き、サンデーがこれをピッタリとマーク。トップガンは田原を鞍上に後方でじっと我慢する展開となった。
 第4コーナー手前では早くも前2頭が先頭集団に取りつき、この時トップガンは後方で馬群の外に位置どりを変え追撃体勢に入ろうとしていた。
 最後の直線。テレビ実況の”トップガンは伸びない!”という声が響く。絶好の手応えで壮絶な叩き合いを演じる2頭。完全にこの2頭で決まりと誰もが思った瞬間。大外から猛烈なスピードで栗毛の馬体が追いかけてきた。”トップガン!トップガンだ!マヤノトップガン!”。並ぶ間もなく2頭を抜き去ったところがゴールであった。
 走破タイム3分14秒4は、それまでのライスシャワーの記録を2秒7も更新する驚異的なレコードであった。ちなみに98年のメジロブライトの勝タイムはスローペースとはいえ3分23秒6である。この記録を破る馬がいつ現れるのであろうか?
 このレースを最後にマヤノトップガンは引退。種牡馬として第2の生活を送っている。

主な成績
(重賞のみ)
1着
GT
95菊花賞・95有馬記念・96宝塚記念・97天皇賞(春)
GU
97阪神大賞典
2着
GT
96天皇賞(秋)
GU95神戸新聞杯・95京都新聞杯・96阪神大賞典
21戦8勝(8.4.5.4) 95年「JRA年度代表馬」
血  統
ブライアンズタイム
アルプミープリーズ (母父 Blushing Groom)


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