今では当たり前の花になってしまって、ほったらかされている花の代表選手の感がありますが、渡来した頃はまだまだ珍しく、ある大名が大切にしていた鉢を守衛が居眠りして鉢を倒してしまい、手打ちになりそうになった話も伝わっています。
また、あるご領主が、自分の育てているマツバボタンがいつも農民たちに盗まれてしまっていたことから、欲しい者には種をやるから城へ来いと触れを出した。それから、そのご領主は花を見せに来いと、命令し、こもごも農民達は自慢気に見せにいったのだが、ある農民はおそるおそる、どうしても芽が出ないと申し上げると、花を持ってきた他の農民達に、渡したのは鉄の粉で花が咲くわけがない、この泥棒どもめ、と一泡吹かせ、花が出ないと訴えた農民は褒美をもらってめでたしめでたし。という愉快な話もあります。
紅白の松葉牡丹に母を思ふ 原石鼎
日照草大工肘より手を洗ふ 上条絹子
松葉牡丹玄関勉強腹這ひに 中村草田s男