第五元素
[魔法]
ギリシアの哲学者エンペドクレス(紀元前5世紀)は万物は「土・火・風(空気)・水」から成るとした四元素論を展開した。その後プラトンがデモクリトスの原子論的宇宙観の影響も受け,四元素は第一質料(プリマ・マテリア)とこれから成る知覚世界の事物の中間的存在であると結論づけた。アリストテレスは,この体系論では不充分とし他の実体を求め,これを第五元素としエーテルと命名した。中世に入り錬金術ではその意味が抽象化され,第五元素は第一質料であり,万物の根源(本質)であり,世界の魂であり,世界精神であるとされた。この第五元素の力を捕捉し賢者の石に凝縮させようとした。その為第五元素は賢者の石と混同して使用されることがある。錬金術師はこの第五元素を抽出させるために様々な物質を溶解させた。スイスの医師・錬金術師パラケルスス(1493〜1541)は,その為に燃える水と云われる万物融化液(アルカヘスト)が必要だと論じている。
第5氷河期
[超科学]
地球の極域の氷床が大きく発達した時代を氷河時代と呼ぶ。原因の一つに太陽系が銀河系を回転する際に,衝突する星間物質による気象変化とも考えられている。現代は新生代第四紀の氷河時代の只中にあり,間氷期(氷河期と氷河期の間)に位置している。来るべき氷河期の事を第5氷河期と呼ぶ場合がある。165万年前から始まった第四紀氷河時代は過去4回の氷河期(ギュンツ氷期,ミンデル氷期,リス氷期,ヴュルム氷期)を経ている。その為,第四紀は別名で氷河期(約165万年前〜約1万年前)を更新世(洪積世)と,後氷期(約1万年前〜)を完新世(沖積世)と言う。
タイム・スリップ
[超心理学]
[超科学]
別名「タイム・トリップ」「時空転送」。突如として別の時代・場所に転送されたような体験をすること。大別して,自分の身体を伴って転送される場合と,その時代の人物の視点(意識)で見ている感覚になる場合の二種類ある。前者の場合,神隠しと云われる現象と類似しており,自分の時代に戻った場合と戻れない場合がある。帰郷者からの報告では,転送地点に戻った時に再び転送された場合と,突然に元の時代に転送される場合の二種類がある。著名な例では英国オックスフォード大学寮長エリナー・ジョーデンとシャーロット・モバリーの体験談がある。二人の夫人は明治34年(1901年)にベルサイユ宮殿を散策中,1789年のフランス革命最中のベルサイユに漂着。革命の模様を目撃し現代に戻って来たという。
後者の場合は時間透視(サイコメトリー)の一種とも捉える説もある。
ダウジング
[超心理学]
Y字型,L字型,振り子型の占い棒(ロッド)を用い,地中の金属,石炭,水脈を探知する占術のこと。その起源は定かではない。記録では16世紀には欧州で石炭坑の予備調査に用いられるようになっていた。この占術は次第に対象が拡大され,17世紀には犯罪捜査にも使用されている。探知できる原因として,人体にある生体マグネタイト(体内磁石)が地下水脈にいる磁性細菌や,地中の金属等による微弱な磁場変化に反応する結果だとする説がある。しかし当時は勿論,現在もその本質については推測の域を出ていない。その効力自体に懐疑的な者もいる。
タキオン
[超科学]
超光速粒子の総称。タキオンとはギリシア語で「速い」の意から命名。この粒子は常に超光速で動き,静止する事が出来ない。その固有質量(静止質量)は虚数である。エネルギーを失う程速度は増加していき,エネルギー・ゼロで無限大の速度に達する。なお固有質量が実数の粒子の総称はタージオンと呼ばれ,固有質量が零の粒子はルクソンと呼ばれる。
多重人格
[超心理学]
一人の人間の中に複数の異なった人格が存在し,ある時点で優勢になった人格が,一定期間その人間を支配すること。優勢となる人格は,時系列で交代する。異なる人格が二つである場合を特に二重人格と呼称する。一般に第一人格は第二人格の存在を知らず,第二人格は第一人格を別人と認識していることが多い。二重人格は英国小説家スティーブンソン(1850〜94)の小説「ジキル博士とハイド氏」で有名となった。
タロット
[魔法]
22枚の絵札「大アルカナ(大秘)」と56枚の数札「小アルカナ(小秘)」からなる一組78枚のカードのことで,アルカナとはラテン語で秘密の意。小秘はトランプの原型とも言われる。現代では「手品師」「皇帝」「教皇」「恋人」「死神」などが描かれた大秘が,主にタロット占いに用いられている。その起源は諸説あり仏国の学者クール・ド・ジェブラン(1728〜84)によるエジプト起源説が有名だが,幾世紀に渡り図柄や枚数が変化してきている為,確実な根拠はない。大秘の絵柄は各国の神話や芸術に共通する概念であり,スイスの分析心理学者ユング(1875〜1961)は,これを元型(アーキタイプ)と命名した。
超新星
[超科学]
星の進化の過程で赤色巨星の後に重い星が辿る。星の内部で水素を使い切った後に残ったヘリウムは自己重力によって収縮する。それに伴って中心部の温度は上昇。ヘリウムは核融合を起こし炭素に,更にネオン,酸素,珪素,マグネシウムを経て鉄から成る中心核を作る。鉄は核エネルギーを発生して燃える事が出来ない為,中心で圧力を支える事が出来ない。その為,中心核は加速度的に収縮し,破局的段階として大爆発を起こす。これが超新星爆発である。
超能力
[超心理学]
[魔法]
因果律及び物理的拘束を超えた能力のこと。超心理学では以下の二分野に分けて研究している。すなわち,物理的効果を生じる能力である念力(PK),五感以外で外界の情報を得る能力である超感覚的知覚(ESP)である。また念力と超感覚的知覚を合わせてサイ(psi)と呼称し,これらが引き起こすと思われる現象をサイ現象又は超常現象と呼ぶ場合もある。超能力は統計的手法で確認する事が可能であるとされ,今日まで多くの実験がなされてきた。しかし懐疑論者を満足させる統計的に有意になる資料は見当たらないのが現状である。従来の科学的手法で捉える事のできない,幻のようなこれら非唯物的現象をどう捉えるかは,深い考察と鋭い洞察力が必要だと考えられる。
ツングースカの大爆発
[超科学]
明治41年(1908年)6月,中央シベリア高原ツングースカ川近郊の森林地帯で大爆発が発生した。史上最大の天災と言われており,数時間遅れ人口密集地で発生すれば大惨事になる所であった。衝撃波は鎮静するまで地球を二周し,北半球では深夜でも真昼のような明るさだったという。目撃者は空から火の玉が落ちて来たと述べ,独国でも地震計の針が揺れた。しかし本格的な調査は政治的影響(第一次世界大戦,帝政露国陥落)を受け,大正10年(1921年)まで待たなければならなかった。当初は隕石が激突したものと推定されていたが,それを示す物的証拠(クレーター痕,隕石片等)が発見されなかった。その為様々な憶測が生まれ,反物質説やブラックホール説,更にはUFO墜落説まで唱えられた。真の原因は未だ不明だが,近年では氷を主成分とする隕石が地表付近で水蒸気爆発したものと推定されている。
ディラックの海
[超科学]
昭和3年(1928年),英国理論物理学者ディラック(1902〜84)が陽電子(反電子)の存在を予言する際に提唱した空孔理論の中で使用された概念。電子の基礎方程式(ディラック方程式)に基づき,真空とは負のエネルギーの電子で充満している状態だとした。これをディラックの海と言う。この状態では観測が不可能だが,そのうち1個にエネルギーが付加され正のエネルギー状態に移行すると空孔ができる。この空孔は観測が可能であり,これを陽電子であるとした。その後,この解釈は場の量子論により修正され,粒子も反粒子も同等の立場で取り扱う事が可能となった。陽電子は昭和7年(1932年)に米国物理学者アンダーソンが宇宙線の中に発見して実証された。
デワラーカメラ
[超心理学]
[超科学]
ジョージ・デワラーが開発した写真機。彼によると,それぞれの物質には固有の方向に根源線と呼ばれるピームを放出している。この根源線には過去・現在・未来を貫く遺伝パターンが含まれている。これを写す事により,妊婦の血液から胎児の姿が,ユリの種子からは未来の球根や花の姿が写し出されるという。ただし,このカメラは操作者の精神集中の度合いが写真の写り具合に決定的に影響する。
統一場理論
[超科学]
物理学では重力(万有引力),電磁力,強い相互作用,弱い相互作用の4つの力が知られている。これら4つの力を統一する法則を導く理論のこと。歴史的には17世紀英国物理学者ニュートン(1642〜1727)が地上と天界の力学を統合し(万有引力),19世紀には英国物理学者マクスウェル(1831〜79)が電力と磁力を統合した(電磁気論)。20世紀では理論物理学者アインシュタイン(1879〜1955)が時空幾何学と重力理論を統一し(特殊相対論),更に特殊相対論と万有引力を統合した(一般相対論)。並行して化学と原子物理学が統一された(量子論)。昭和40年代,米国物理学者S.ワインバーグ(1933〜)とパキスタンの物理学者A.サラム(1926〜96)がゲージ理論により電磁気力と弱い相互作用を統合させた(電弱力)。現在,電弱力と強い相互作用を統合する試みが為されており(大統一理論:GUT),標準理論(標準模型)として完成されつつある。更に重力(一般相対論)と統合させる試みを超大統一理論(TOE)と呼び,超対称性理論,超弦理論等から研究されている。
道教
[超心理学]
中国古来の神仙術など呪術的な民間信仰を中核とし,それに孝荘の哲学思想,易,陰陽五行説,大乗仏教思想などを習合した極めて幅の広い中国宗教。教義的にはタオ(道)の概念を軸としている。タオとは聖なる非人格的根本原理を意味し「孝子」や「周易」などで説かれているように,天地に先立って生じ,森羅万象の根源をなしている形而上の道である。
動物磁気
[超科学]
宇宙は空虚な空間ではなく,人間が感じる事の出来ない微細な流動体(動物磁気)で満ちており天体だけでなく個々の生物にも様々な影響を与えている。天体とのバランスが崩れると人体は病む。磁石はその結晶だという。18世紀オーストリアの医師フランツ・アントン・メスメル(1734〜1815)は生命体に内在する「動物磁気」を応用して,胃痙攣,神経痛,頭痛,生理痛,不眠症を治療したと伝えられる。この治療法をメスメリズムと呼称する。その理論は適切ではないとしても,今日ではメスメリズムの昏睡状態は催眠状態として認められ,催眠療法の祖として広く認知されている。
ドッペルゲンガー
[超心理学]
独語で「二重に出歩く者」の意。日本語では二重身とも訳す。もう一人の自分と解釈されるほど相似しているのが特徴。他人によって目撃される場合も,自分で目撃する場合もある。場合によっては生霊と解釈される。伝説ではこれを見ると数日以内に当事者は死亡すると言われるが,逆に死期が近付くと現れるとも解釈できる。日本では大正期の小説家・俳人である芥川龍之介(1892〜1927)が遺稿となった「歯車」の中で,自分のドッペルゲンガーが目撃されたと記述した事から有名になった。
トラウマ
[超心理学]
ラテン語で「傷,怪我」の意。精神的外傷。不慮の体験に遭遇し,心的処理が滞り後遺症と成り,現実的対応が困難になる事。その状態と付随して語られる出来事の体験を外傷体験という。オーストリアの精神分析学者フロイト(1856〜1939)は当初,神経症の原因を幼少期の外傷体験と仮定したが,問題はその体験の想起の仕方,再構成の仕方であり,出来事の客観的な軽重だけではトラウマになるかどうかは判断できない。外的現実の出来事から生じる外傷体験については心的外傷後ストレス障害(PTSD)と呼称する。
謎学用語辞典
サ行
ナ行
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