[超能力一般]

〜 その力は誰が為に存在するのか 〜

 超能力(特殊能力や潜在能力)とはいかなるものか。存在すら幻想なのか。人類の持つ不可思議な能力を全否定する前に今一度考察してみよう。「君子危うきに近寄らず」では何事も解決しないのだから。
 

1.超能力の定義

2.物理的超能力(念写,念力,瞬間移動,透視)

3.精神的超能力(テレパシー,予知)

4.物理的超常現象(ボルターガイスト,人魂)

5.精神的超常現象(心霊現象,輪廻転生)



  

  

  

  

1.超能力の定義

 一概に超能力と言っても様々な種類がある。どのように分類すれば適切か難しい所である。出来れば単純な分類にしたい。そこで,以下の項目に分ける事とする。超能力者の項でも述べているが,強力なカリスマ性や読心術,催眠術も範疇に入れて考察していきたいと思う。また,超常現象についてもここに記述する。それは人の精神作用が関与している可能性があるからだ。

(1) 物理的超能力
 超能力者の意志で行なう念写,念力,透視,瞬間移動など,物理的要素のある能力。

(2) 精神的超能力
 テレパシーや未来予知など精神的な感応能力については,ここに記述する。

(3) 物理的超常現象
 ボルターガイストや人魂など自然発生的な物理的要素の高い現象。

(4) 精神的超常現象
 いわゆる心霊現象,輪廻転生など精神的要素の高い現象。

先頭へ

  

2.物理的超能力(念写,念力,瞬間移動,透視)

[謎]
 この能力は物理的に結果が残り,誰にでも検証出来ることから数々の論争が繰り広げられた。江戸期,国学者平田篤胤による薩摩の山番の体験談に代表される天狗,神隠しなどの瞬間移動。明治後期,福来友吉元東京帝国大学教授による念写実験。現在でもスプーン曲げ等の念力や透視など枚挙にいとまがない。その多くはラジウム,磁石,サクラ等の故意的操作により説明される。無作為でも念力などは静電気の存在,瞬間移動などは本人の精神状態つまり側頭葉癲癇(てんかん)発作や感覚遮断性幻覚等を考慮に入れなければならない。

[考察]
 超能力による物理的作用は否定的見解が多い。それは余りにも贋者が多い所為である。やはり視覚的効果が人や金を集めやすいからであろう。単純な話であるが,物体を動かすには,それなりの物理的作用がなくてはならない。残念ながら静止した(物理的に安定した)物体が何の負荷もなく動くことはほとんど有り得ない。超能力者の項でも述べているが,人間の精神(送信装置)と対称物体の心(受信装置)が同調するとの仮説は信じ難いが否定する術を持たない。何故なら人間の精神が物理的に何処にあるのか判明していないからだ。一般に大脳皮質が精神の座であると言われている。しかし脳外科医ペンフィールドは晩年,脳と心の関係に疑問符を投げた。結局,頭脳に記憶や身体の制御装置以上の機能が見出せなかったのだ。

先頭へ


3.精神的超能力(テレパシー,予知)

[謎]
 よく聞く話であるが,一卵性双生児では相手の考えていることが判ったり,まったく別の場所で同じ動作をする事があるらしい。このような特殊な場合でなくとも,虫の知らせや予知夢など事例は数多く存在する。確かに人の記憶は誤謬や再構成が容易に行われるので確認は困難な事が多い。しかし否定的要素を踏まえつつ敢えて肯定的に考えてみる。超能力者の項でも示したように元来人間の備えていた能力の一種ではないだろうか。現在,受動的能力に特化した精神は遠い過去に於いて能動的能力を兼ね備えていた。言葉を知らない人類の祖先はテレパシーによって意志の伝達を図っていたのではないだろうか。植物同志の意思伝播方法はこの種の能力なのではないだろうか。

[考察]
 この様な能力は共時性を用いて説明されることが多い。更に拡大して並行宇宙論から説を唱える者もいる。(超科学の項を参照)共時性からのアプローチを信じるならば人間という種に共通する集合無意識が存在する。その表層に各個人の意識があるのだ。テレパシー,臨死体験等は意識の深層に在る集合無意識に接触した結果生じたものとなる。並行宇宙論では更に拡張し,精神は時間と空間が隣接した宇宙からも思念の衝撃波を受信すると考える。すると未来予知や,サイコメトリー,心霊現象(場所に付いた思念の記録として解釈した場合)が説明可能となる。言うまでもなく共時性や並行宇宙論は完全に証明された理論ではない。ユング学派の人達も夢判断や箱庭療法等に専念し共時性についてはユングの知的遊戯として黙殺している場合が多い。羊と山羊の問題に示される「力の合成」に関する事もあり,これらの能力については別項にて更に深く探求して行きたいと思う。留意すべき事は人がテレパシーに頼ろうとする事である。それは意志伝達手段としての言葉が本来の言葉の重みを失い欠けているからではないか。それは危惧する事であり決して喜ばしいものではない。

先頭へ


4.物理的超常現象(ボルターガイスト,人魂)

[謎]
 一般にポルターガイストは思春期の少女の周囲によく起きる現象の様である。つまり幽霊屋敷に,騒々しい亡霊が出るのではなく,少女の揺れ動く心の中に起きた現象なのである。しかしラップ音や物が動く現象が何故,心と同調するのであろうか。謎は残っているようである。少なくとも生きている人間が何らかの介在をしている事は確かなようだ。つまり幽霊の所為ではない。人魂についても同様である。球状雷の説が圧倒的に支持されている。雷は小さな電子レンジの様なものであり,超常現象と呼ばれる事を平然としてしまうのだ。物理的超能力の項でも述べているが,雷と静電気の起こす現象は,まさに超常現象のオンパレードなのだ。

[考察]
 ここでも謎は残ってしまった。実を言うと当研究所は物理的超常現象を超常としては否定する積もりであった。だが現在進行形の科学では未だ解明されていない事象が多すぎる。特に人の精神の役割について興味を覚える。先に述べたポルターガイストを例に取ると不思議な事だらけである。物が動くとは何らかの物理的作用が必要である。無論全ての物体は分子レペルでは動き続けているので,完全に静止している訳ではない。しかし自発的に目に見えて動く事はほとんど不可能に近い。現在説明されている少女の介在とは,別に物理的超能力を肯定している話ではない。精神的緊張から発生する無意識による身体の動き(貧乏揺すり等)がラップ音や物体を動かすのである。だが,それだけであろうか。完全に解明されていない物理現象を超常現象と呼ぶならば,まだ超常現象は存在し続ける様である。

先頭へ


5.精神的超常現象(心霊現象,輪廻転生)

[謎]
 生まれ変わりという現象が在る。過去に生存した他人の記憶が時空を超えて現存する当人の記憶の一部に存在してしまう事である。当人に取っては良い迷惑だろうが,とても興味深い現象だと想う。また,精神分裂病患者の一部には,全くの別世界を心の中に創造しその世界に住んでしまう人も居る。実在した世界にしろ架空の世界にしろ,何故自分の人生に関係無い異世界の記憶を持ってしまうのだろう。現実逃避による逞しい想像力の成せる技なのであろうか。精神的超常現象としては他に心霊現象がある。この現象には人に付く犬型現象と場所に付く猫型現象が在る。古来より日本では四谷怪談に見られるように犬型が多くヨーロッパではポーリー牧師館のように猫型が多い様である。これは文化の違いだろうか。この場合の文化とはどういう意味を表するのだろうか?

[考察]
 思念の記録は,心の眼で見る事が可能なのだろうか。思念は時空を超えて誰かの胸に飛び込む事があるのだろうか。可能だと仮定するならば,必然的に精神的超常現象は氷解する。過去に存在した人物の現世への思念の強さが,その人の波長に合致する他人に影響を与えるのだ。また,思念は他の有機物や無機物にも憑依するとする。というより,思念の記録を他の物質が勝手に取り込むと考える。例として殺人現場に現れる幽霊を考える。殺人という精神的衝撃がその場所に被害者及び加害者の思念の記録を植え付ける。記録の波動は過去や未来そして隣接する世界へと飛んで行く。第三者がその場を訪れる時,記録の強弱によって目撃者の体験や絶対数が増加する。精神的敏感者ならば,このような強い衝撃でなくとも,自分の波長に合致する人の思念や,隣接する世界自体に同調してしまうのではないか。当分仮説の域を脱する事はないと想うが大変面白い説である。

先頭へ