ここでは、力士の待遇について紹介する。相撲界では収入から身に着ける物に至るまで各段毎に決まっており、差が付けられている。それにより向上心を芽生えさせようとしているのである。

幕下以下でも全くの無給ではなく、本場所毎に手当が付く(衣食住の心配も無い)。しかし額は僅かで、しかも 2ヶ月分であるので、小遣いとしては使う分には良いが、部屋を離れて別居したり扶養家族を持つのは困難であるし、慣習的に許されてもいない。

◆勝星奨励金と勝越奨励金は 1点毎の支給額で、例えば序ノ口で 4勝を挙げた場合は勝星 4に勝越 1だから各々6000円と3500円になる。

地位序ノ口序二段三段目幕下
優勝賞金[円]10万20万30万50万
場所手当[円]7万8万10万15万
勝星奨励金[円]150020002500
勝越奨励金[円]350045006000
電車賃乗車券が支給される
引退餞別[円]7万以上10万以上20万以上
丁髷(弓取り・初っ切り・甚句・断髪式の時には大銀杏が許される)
着物(浴衣またはウール製)着物・羽織着物・羽織(外套・襟巻も着用可)
ベンベルグ博多帯
履物素足に下駄素足に雪駄(エナメル)足袋に雪駄(エナメル)
稽古廻し黒色、木綿
取り廻し稽古廻しと同じ
下がり
足袋の色
取組本場所は原則として 7番(幕下上位や序ノ口下位は 8番の場合も有る)
控えの敷物共用(畳)
仕切り時間2分
その他「取的」や「若い者」と呼ばれる
正式な身分は「力士養成員」
付け人として関取・年寄・十枚目格以上の行司に付いて世話をする
大部屋住まいで、結婚も許されない場合が多い
「兄弟子」と呼ばれる
十枚目との取組で大銀杏を結える
土俵進行が早い場合は取組で塩を撒く


関取は幕下以下と大きく待遇が異なる。「関取になった時が一番 嬉しかった」と言う力士の声が多く聞かれるのも頷ける。

◆給与は月給であり、本俸と手当の合計である。支給単位は本場所毎になっていて、例えば、 1月場所で負けが込んで 3月場所の幕下への陥落が決定的になっても、 2月分の月給は支給される。
◆給金は正式には「力士褒賞金の支給標準額」と呼ばれ、実際には標準額の4000倍の額で支給され(表中の値は実際の額で示す)、本場所を全休しても支給される。因みに、給与は銀行振り込みだが、給金は未だに現金支給である。
給金は地位に関わらず勝ち越し 1点で50銭が加算され(故に勝ち越しは給金直しとも呼ばれる)、他に金星で10円、幕内優勝で30円、幕内全勝優勝で50円の特別増加が有る。
◆特別手当(正式には「本場所特別手当」)は11日間以上勤務で全額、 6日間以上勤務で 2/3、 5日間以下勤務で 1/3が支給され、全休した場合は支給されない。
◆宿泊費と日当は、地方場所の場合は 1場所に付き35日分が支給される。
◆懸賞金は 1本に支払われた 60000円の内、5000円が手数料として協会へ支払われ、25000円が源泉徴収用として勝ち力士名義の銀行口座に貯金され、残る30000円が熨斗袋に入れられて勝ち力士に土俵上で手渡される。対象は幕内取組だけである。
◆名誉賞は昇進時に授与される。再昇進時は授与されない。
◆養老金と勤続加算金は退職金に相当する。勤続加算金は 1場所当たりの金額で、資格者(幕内で連続20場所 又は通算25場所以上を勤めた力士)は「当該地位での勤務場所数」、非資格者(金額を赤で示す)は「幕内昇進の次場所より資格者になる迄の勤務場所数」を乗ずる。

地位十枚目幕内小結 関脇大関横綱
優勝賞金[円]200万1000万
三賞賞金[円]200万
給与[円]103.6万130.9万169.3万234.7万282.0万
給金[円]16万以上24万以上40万以上60万以上
特別手当[円]5万15万20万
力士補助費[円]東京本場所 1場所につき2.5万
宿泊費[円]53005700650075008000
日当[円]12001400160020003000
懸賞金[円]5.5万
名誉賞[円]50万100万
養老金[円](115+(勤務場所数-1)x15)万763万
非資格者は
(475+(勤務場所数-1)x12)万
763万1000万1500万
勤続加算金[円]15万20万
非資格者は
15万
25万40万50万
大銀杏、普段は丁髷
紋付き羽織・袴
博多帯
履物足袋に雪駄(畳敷)
稽古廻し白色、木綿
取り廻し色は事実上 自由、博多織繻子
下がり布海苔で固めた取り廻しの共布
足袋の色
取組本場所は15番、力水・力紙・塩を使う
控えの敷物共用の座布団(紫の厚物)私物の座布団(色は事実上 自由)を使える
仕切り時間3分4分
土俵入り化粧廻しを着ける
十両・幕内毎に行う
簡略化した型
化粧廻し・綱を着ける
露払いと太刀持ちを従える
雲龍型か不知火型
その他力士として一人前と認められ、力士会に参加できる
幕下以下の力士が付け人として付く
個室を与えられたり別居できる
土俵下に手拭いを持参できる
興行で自分の名前入りの幟を立てられる
優勝力士に頼まれて優勝旗を持ち、優勝力士と一緒にオープンカーに乗って優勝行進できる(不都合が無い場合)
自分の名前入りの反物を作れる
染め抜きの着物で場所入りできる
天覧や台覧の栄誉に浴す
優勝すると優勝旗を持たせた力士と一緒にオープンカーに乗って優勝行進できる(不都合が無い場合)
横綱土俵入りで露払いや太刀持ちを務める(横綱は本場所では務めない)
横綱に勝つ(不戦勝を除く)と金星として給金が10円増える初日と千秋楽に行われる協会御挨拶で理事長と共に土俵へ上がる
多少の運不運に影響されるものの、原則として勝ち越せば昇進できる
次場所の昇進や降下が明らかでも、正式に当該地位で扱われるのは次場所の番附発表日以降
「関取」「〜関」と呼ばれる
旅客機の席はビジネスクラス
勝ち越すだけでなく、より高い一定以上の成績を挙げ続けないと昇進できない
昇進時(番附編成会議の日)に協会の使者(理事と審判委員)から当地位に推挙された旨を伝達され、当日より昇進地位で扱われる
國技館に車を乗り入れて場所入りできる
化粧廻しの馬簾に紫色を使える(関脇以下でも横綱の露払いと太刀持ちを務める時は着用する場合が有る)
名実共に協会の看板力士であり、天覧・台覧の際には正面玄関で出迎えをする
引退時に特別功労金が支給される
「関取」「〜関」の他に「大関」「横綱」と呼ばれる場合も多い
旅客機の席はファーストクラス
支度部屋に持ち込める明荷は 1個支度部屋に持ち込める明荷は 3個
降下しないが、不振が続けば引退を勧告される場合も有る
引退後は現役名で 5年間は年寄(委員待遇、年寄の筆頭)となれる
通算30場所以上(部屋を継承する場合は20場所以上)を勤めれば年寄名跡襲名の資格を得る維持し続けるのが制度上は最も難しい地位。陥落が存在しない横綱、 2場所連続で負け越さなければ地位が保証される大関、枚数が多い前頭と違い、勝ち越し続けないと維持が難しい。_2場所連続の負け越しで降下するが、直後の場所で10勝以上を挙げれば復帰する
引退後は現役名で 3年間は年寄(委員待遇、 年寄の筆頭)となれる

役職準年寄
(平成18年12月21日に廃止)
常勤年寄主任 参与委員副理事
(旧称:監事)
理事
(外部理事を除く)
給与[円]78.4万84.9万100.1万123.2万144.8万
本部勤務手当[円]1.5万4万5万
役員年度末手当[円]80万110万
勤続手当[円]満 6年以上:0.5万
満11年以上:0.8万
満16年以上:1.1万
満21年以上:1.4万
満26年以上:1.7万
満31年以上:2万

[大相撲の記録 | 最年少・最年長・最新参・最古参 | 各段優勝・三賞受賞力士 | 相撲人名鑑 | 対戦 | 力士褒賞金 | 力士の待遇 | TVのCM | 映画 | 相撲漫画 | 俳句と短歌 | 今日は何の日? | 異名 | 珍名・難読 | プロレスラー]


[大相撲 記録の玉手箱]

この頁に関する問い合わせはまで

当サイトの文章・写真など全ての内容物の転載を禁ずる。
Any reproduction of any of its content is prohibited.
本網内容及版権帰本人所有、不得複制、転載。