聖夜を貴方に
―1日目―



 この夜のイルミネーションを貴方にささげます。
 話はいつになるのでしょうか?
 きっと、二人が平和と平穏とつながりをもった日から・・・

「剣心、これってなぁに?」
 薫が剣心にそれを尋ねたのは昼過ぎ。
 まだ、お日様が沈むはずのない時刻の事。
「・・・樹?でござるか?」
「それは分かるんだけど・・・」
 しげしげと覗きこんでいるのは不思議な形の樹。
 どちらかと言うと小柄で間違えば樹と答えることのできないような、小さな樹。
 とにかく、日本にあるような樹ではない、異国風の樹。
 二人は頭のうえに?マークを浮かべながら尚もうんうんと樹を見つめながらうなっている。
「でも、どうしてこれがここにあるのかしら?」
「確かにそうでござるな」
 この樹を持ってきたとして、いったい誰が持ってきたというのだろうか?薫はもちろんの事、剣心もこの樹の事は知らなかったので外れる。
 左之助は・・・持ってくるわけがない。あんな甲斐性なし。
 いや・・・100分の1の確率であるかもしれないが。
 恵さんは・・・持ってきたのならこんな所に置かず、まず剣心たちに一声かけてから行くだろう。
 として、残るは弥彦とその他大勢・・・
 それでも弥彦が何所からか持ってきたというのは不信過ぎるので×。
 その他大勢は・・・余りありえそうにない。

「とにかく・・・この樹をどうにかせねばな」
「そうね、このまま放っておくわけにもいかないし」
 そう言うと二人はこの樹を何所に植えるか考え始めた。
 樹は、植木蜂などには入っていなかったためこのまま置いておくのは枯らしてしまう可能性があるのでいけない。
 とりあえず縁側の丁度正面に見える所に置く事にした。
「ここならこの樹がどうなっているか分かるから安心ね」
「そうでござるな」
 どういってこの場はしのいだ。

―――――そして―――

「おい薫!縁側に置いてあった樹、知らないか?」
「えええっ!?あれ、あんたの樹だったのぉ!?」
 薫が包丁を持ったまま、弥彦驚きの表情を浮かべたのは夕方・夕飯の仕度どき。
 赤べこから帰ってきた弥彦にこう聞かれて驚いたのだった。
 ちなみに剣心は買い物中。
「なんだよ、言ってなかったか?」
「ぜんっぜん言ってないわよ!」
「で、今何所にあるんだ?」
 弥彦に聞かれて言葉をのむ。
 
言っていいのか悪いのか・・・
いいわよね、植えてあげたんだし。

 そう思って弥彦に植えた場所を教えた。
 すると・・・
「こんのブス!!なんで勝手に植えたんだよ!?」
「えええ?いけなかったの?」
「当たり前だ!あれは・・・!」
 そこまでいって弥彦は言葉を切った。
 その代わり、顔が赤く染まっている。
「・・・なに?」
「・・・あれは・・・燕にあげようと思って・・・」


  薫が爆笑して弥彦が怒鳴りつけたのは言うまでもない


―その頃の剣心―

「うーむ・・・。この白菜、まけてはくれぬか?」
「いーやあんちゃん!まけられねえなァ」
「そう言わず・・・まけでほしいでござる」
「おっ!あんちゃん、商売上手だねえ」
 八百屋のおっちゃんとかけひきしていた。(爆笑)



                   2日目に続く


「感服小説の間」に戻る
「秋の間」に戻る
「トップページ」に戻る