自分の「好き」を誰かに伝えたいなら(宣伝及びライブ・レポについての雑感) |
| 自分の文章を読む相手 by お京
のことをちょっと考えてみよう。これは文章を書く上の基本だと思うから、 なにをいまさら…かもしれないけれど、念のため。 自分があるバンド(でもなんでもいいけれど)を猛烈に好きで、 自分にとってはその対象が「すばらしぃぃぃぃ!!!」のはあたりまえの「真実」だったとする。 あるいはそのバンドのお客さんなどなどの間でも 「すばらしいぃぃぃぃ!!」というのが「周知の事実」だったとする。 そういうことであれば、そういう輪の中だけで会話している限り、 「いついつあるから絶対に来て!」「オススメ!!」で事足りるだろう。 また、ふだん書き手を知っているひとたちなら、 たとえそのバンドを知らないとしても 「そのひとがそんなにすすめるバンドなら・・・」と ある程度推測することができるだろうし、 あるいは自分も聴いてみようかな、という気になるかもしれない。 問題は、そうではない未知の人たちに 自分の「好き」「素晴らしい」をいかに伝えるか・・・ということ。 どうして好きなのかな? 自分にとってあたり前のことでも、相手にとってはちっともあたり前ではない。 自分にとってはこの世で一番大切なものだったとしても、 相手にとってはきいたこともないただの文字の羅列でしかないかもしれない。 そしてビートルズやストーンズのように、よほど誰もが知っている音というのでない限り、 「皆が知らない」という状況は少しも珍しくない。 むしろライヴハウスでやっているバンドに関しては、知らないほうが「普通」だと思ったほうがいい。 いくら足繁くライヴハウスに通っている人を相手に話しているつもりでも、 相手にだって当然それぞれの好みがあり、 忙しい毎日のなかで自分が好きなもののために時間を割くのだ。 お京が「お京のライヴ日記」を続けている動機のひとつに ライヴハウスから離れているひとが、またライヴにふれるきっかけになったらいいなぁ、 というのがある。 だから、この掲示板で会話として書く場合には必ずしもそうではないけれど、 ライヴ日記本文を書くときには なぜかっこいいと感じたのか、 なぜ惹かれるのか、 お京なりの感じ方ではあるけれど、必ず書くようにしている。 ひとが100人いれば100通りの基準のある 「かっこいい」「素晴らしい」だけではなんのコトやらわからないから、 せめてお京自身の基準をはっきりさせようと思う。 結局、自分がどのような人間であるかを明かさないと、 自分が好きなものというのも上手く伝えられないのではないかな。 自分がどういうものに惹かれる人間で、どのように生きているのか。 逐一書かなくても、それは文章の中ににじみ出てくる。 未知の相手を自分の好きなものに誘うには、 それだけの想いが伝わらないことにはね。 (初出:BBS「Kaleidoscope」2000年2月19日(土)13時47分の投稿より)
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