月刊ひとりよがり
ニ年前にリリースしたブラウンが再び(2000年1月)


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ハタプリバー T.katsumata

何年か前にニュージーランドへ釣りに行ったと時のことです。 友人の遠藤氏と私がガイドの斉藤完治にハタプリバー連れていかれました。 この川は牧場の中を蛇行しながらゆるやかに流れるスプリングクリークのような雰囲気の川で、 川の中には牧場を切り開いたときの物と思われる一抱えほども有る南極ぶなの大木が何本も横たわっていました。

2年前の魚

幾つめかのポイントでの事でした。 この淵ではニ年前に遠藤氏が姿の良い55cmほどのブラウンを#5のオービスを バットから曲げながら倒木をよけ難とかキャッチした記憶が鮮明に残っていました。 遠藤氏が「孝夫さんこの場所ちょっとやらせてくれ。」と私のほうを見ました。 私達は互いに含み笑いをし、遠藤はポイントへ静かに下りて行きました。 私は何度かのニュージーランドの釣りでブラインドフィシングでドライフライに出て来そうな場所を熟知していた。 この場所はそのような条件を満たしたポイントであった。 彼は素早く土手を降川岸に立つとコントロールよくキャストをした。 水面に浮かぶハンピーがティッペトが付いているのを感じないようにゆっくりと流れて行く、 するといきなり水面をもりあげ大きな口がスロモーションビデオを見ている様に開きハンピーをくわえて反転して行った。 間髪を入れず遠藤のロッドはニ年前を思い出したかのようにきりきり鳴り響きリーダーは水中を走り回った。 そいつは何度も倒木の下に逃れようとしたが格闘の末にとうとう手にした。 遠藤氏が「孝夫さん二年前の奴がいたよ。」 私が「遠ちゃんどう60くらいに育っているか?」遠藤氏「いや50に縮んでる」私「それじゃ二年前の息子かな」 遠藤氏「いくらなんでもそこまで育たんだろう」私「じゃあ二年前の弟か」遠藤氏「どうりでハンサムで良く似てるわ!」 こんな私達の会話を聞いていたガイドの斉藤完治氏は私達を笑いながらフックを外しました。 そして遠藤は無言で弟をリリースした。

2年後の魚 1

よし次は俺の番だと、完治の見つけた50cmクラスの魚にトライしょうと静かに土手を降りて行きました。 ラインを出してロッドを振ろうとしふらつく足元を確認した瞬間私の心臓が口から飛び出しそうな激しい衝動にみまわれました。 「チョッちょっと待て、いたいた直ぐ下」私のすぐ足元ロッド一本分、草の陰に居るではないか60オーバーが、 心臓が波打つまま最初のキャストし様とした私は思わず絶句、なんとトイトイ(大型のススキ)の葉が魚の真上に。 よし一発勝負だキャストしたラインいやリーダーはトイトイの葉の上にそっと置かれるように落ちた。 魚の先に落ちたフライがゆーっくりと流れ出し私の心臓の鼓動だけが聞こえているのがやたら長かった。 たった5・60センチ流れるフライを途中で止まらないでくれと祈りつづけた。 そのの甲斐あってフライがなんとか魚の前に着くと潜水艦のようなヤツがゆっくりと浮上しハッチを開けて ブラウン・ビートルを吸いこんだ。 何度か倒木の下に潜られたがなんとか取りこんだブラウンは62・3センチ6ポンドクラスのグッドサイズでした。 その後4・50メートルほど上流の広大なプールで10ポンド.オーバーのブラウンを発見。 そいつは水面直下でイマージャーを食っていたが、当時の私の腕が未熟だったのでフックに掛かることは無かった。

2年後の魚 2

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