行 進 中 の 停 座

(歩いている途中の座れ)

 お散歩中に突然猫が飛び出して来たり、見知らぬ犬と出会い頭に遭遇な
んていうことは誰でも経験がありますね。びっくりしている飼い主をしり目に
相手を追いかけようとしたり、吠えて威嚇したりする犬もいます。 このよう
な場合に役立つトレーニングは『行進中の停座』という課目です。まず、『行
進中』という言葉は、当然ですが歩いている途中でという意味です。歩いて
いる途中で『停座』つまり、座らせることです。訓練用語は日本語だと難し
い表現をしますが、訓練競技会での課目申告には全てこのように決めら
れた課目表記をしなければなりませんので慣れてしまいましょう・・・・・。

 飼い主が「スワレ!」と命じたらどんな態勢でも行動を中止して座るよう
になったらどんなにか素晴らしいことだと思いませんか。指示は確実に、は
っきりと出すようにします。犬に対しての指示は説得力がなければ、命令な
どどこ吹く風とばかりに無視をするようになります。大声で命令したり、オー
バーなジェスチャーで指示を出したりすることが説得力があるということ
ではありません。 また、このような服従訓練は食べ物で教えることは適し
ていません。服従訓練とはあくまでも飼い主に従うことが本来の姿ですか
ら、食べ物で誘導したなら、食べ物に忠実になり、食べ物が無ければ指示
に従わないという犬になりかねません。食べ物を持っている時と、持って
いない時を察してしまうようになります。毅然とした姿勢でトレーニング!!


【 写真1】

何事も『座れ』から始まります。きちんとリードをつけて人の左側に座ら
せます。この課目にトライする時は、『脚側行進』『停座』『待て』の理解
度がどのくらいなのかきちんと把握してから取り組みましょう。 始めか
らリードをはずす事は感心しません。「スワレ」を命じて落ち着かせます。


【写真2】

「アトエ」と命じて歩き出します。いかにも何かしら命令するような不自然
さを見せないよう気をつけましょう。数メートル進んだところで「スワレ」と
命じてみましょう。面白い現象として1度目の命令には偶然かも知れませ
んが、ほとんどの犬が座ります。2回目からも当然のように座る犬もいま
すが、多くの犬は、知らない課目だということに気がつきます。置いて行か
れると思って付いていってしまう犬、何事も無視する犬など、様々な反
応をします・・・・・・・。少し振り返りながらしっかりと「スワレ」と命じます。


【写真3】

リードの長さいっぱいになるぐらいで振り返り、対面するような感じで、完全に振り返り
ます。「マテ」と言って犬の行動を止めます。立ち上がらないようにしっかりと制止しま
しょう。リードを二本つないだり、市販のロープとナスカンを購入して手作りのロングリ
ーシュを作るのも楽しいです。勿論10mロングリーシュを購入するのもけっこうです。


【写真4】

犬の元に戻る時は後ろを回ってこなければなりませんので、ゆっくり
と犬の後ろを回りますが、その時立つ素振りが見えたらすかさず「ス
ワレ」と命じます。訓練試験や競技会では当然紐無しで行われ採点
されますから、トレーニングが確実になってきたら紐無しでのトレーニ
ングにもトライしてみましょう。勿論紐を外す場所は考慮することです。


【写真5】

犬から10メートル離れて対面し、当然「マテ、マテ・・・」と、犬を制
止します。対面したら数秒してから戻りましょう。規定では3秒ぐら
いですが、トレーニングはそれ以上待たせるようにします。規定通
りの秒数ばかりでトレーニングしていると、落ち着きがなくなり、飼い
主はすぐに戻ると思うと早々と立ち上がってしまう犬がいます。少し
オーバーめにトレーニングをしておくことは大切なことです・・・・・。


【写真6】

犬の後ろを回って定位置に立ち終了です。よく褒めてあげましょう・・・・!

★アドバイス★

出発地点から5m前方に線が表示されています。この線の位置で座らせる
ようにするわけですが、タイミングがあわないと、手前過ぎたり越えてしま
ったりしますので「スワレ」の指示の出し方に気をつけましょう。座らせるた
めには始めのうちは立ち止まり加減で命令する事はかまいません。しか
し、いつまでもスピードダウンしているといつの間にかそれも習慣になって
しまいますから、とにかく「スワレ」の一声で座るようトレーニングしましょう。
『行進中の停座』には常歩、速歩の二通りがあります。要するにスピード
の違いということですが、速歩の場合は、一連の動作全てが小走りでおこ
なうということですから気をつけましょう。うっかりすると、対面後の戻りの
時に走るのを忘れることがあります。落ち着いて行動しましょう・・・・・・。


モデル犬/閏間かづよ & マヌー号・柴犬