「山本小鉄」
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プロレスこそ、僕の人生です。
プロレスをやれて、僕は最高に幸せでした。

(大沼孝次『山本小鉄 鬼軍曹のプロレス一代記』鹿砦社1996年より)

 山本小鉄氏は1941年、横浜市に生まれた。家は子沢山で貧しく、早くから働きに出た。子供の頃からスポーツ万能で、仕事をするようになってからは本から学んだボディビルで体を鍛えていた。何度か観戦したプロレスでレスラーの強さにあこがれ、当時力道山が率いていた日本プロレスに入門。しかし、しばらくして力道山が刺殺されてしまう。
 変わって豊登が社長となった日本プロレスで“神様”カール・ゴッチを含む外国人レスラーたちと戦ってしばらくキャリアを積んだ後、米国に渡る機会を得て、星野勘太郎と共に遠征する。現地のプロモーターに“ヤマハ・ブラザーズ”と名付けられたタッグ・チームは、共に小柄ながらもスピードと技術で米国中を荒らし回った。
 まだ戦後まもなく、反日感情と人種差別の激しかったアメリカで、悪役として人気を博したが、身の危険を感じることも度々あり、銃で撃たれて負傷することさえあった。それでも、大人気で金を稼ぎまくっていたので帰りたくなかったのだが、会社に呼び返されて帰国する。
 凱旋帰国して“B・I砲”の馬場と猪木の下で戦っていたが、日本プロレスの内紛・分裂騒動に巻き込まれ、先輩の猪木について新日本プロレスの設立に参画することになる。  米国遠征で蓄えた私財までつぎ込むも、新日本プロレスの経営は苦しく、あと一歩で破産の危機に陥ったが、坂口征二の入門やTV放映の実現でプロレスブームを巻き起こすことになる。その中で山本小鉄氏は前座で戦い、裏方の仕事を黙々とこなしていた。

 僕は現場監督ばかりじゃなくて、レスラーとしても戦ってました。猪木さんへの嫉妬心というのは全くなかったです。やっぱり猪木さんを全面に押し出さなくちゃ、っていう気持ちでやってましたから。だからジェラシーとかそういうのは全くなかったです。でも僕だってレスラーとして、試合では何かあったらやってやるぞ、という気持ちは何時も持ってましたから。だから、どんなに忙しくても毎日一生懸命、練習してましたしね。

 そりゃ、やっぱりそういう歴史の残るような強いレスラーと対戦できないというのは、心の奥の方には少しは寂しいかな、という気持ちはありましたよ。でも、それはしょうがない事ですから。やっぱり誰かが裏方に回らないといけないですから。それでも――そんなに寂しいということもなく、僕は僕なりに、まあ前座でしたけどもレスラーとして思い切り戦ってましたから、寂しいとか、そういう気持ちではなかったですよ。
 確かに裏方での仕事だけだったら不満を感じたでしょうけど、そうではなかったですから。僕はレスラーとして、しっかりと僕の戦いをしてましたから、不満みたいな感じは、そういうのはなかったですよ。

(『山本小鉄』)
 新日本プロレスが全盛期を迎えた頃、負傷とTV解説などの仕事が忙しくなったことにより、昭和五十五年に引退。新日本プロレスの業務と後進の指導にあたる。「上野毛道場」では、活躍中の前田・高田・船木らを厳しく育て上げて現在のプロレス界の基礎を築いた。その後、会社の資金を私用に流用していたアントニオ猪木に経営から手を引くように迫った「クーデター事件」(山本小鉄『一番強いのは誰だ』1997年講談社参照)、前田らのUWF旗揚げや長州の一時的離脱もあったが、武藤・橋本・蝶野といった、今の新日本プロレスを担っている若手を指導した。
 プロレスラーとして成功させるために、またはプロレスをあきらめる事があっても僕はそんなことで責めたりはしません。もちろんプロレスをあきらめてしまったり、また新日プロを出ていってしまった奴も実際にはたくさんいるんですけども、それはやっぱり寂しい気持ちはありますけど、別のところでそれぞれが頑張っているならそれでいいと思うんですよ。
 ましてや前田、高田、船木、鈴木なんて、新日プロを出てしまいましたけど、それぞれの団体を背負って今のプロレス界を支えてるじゃないですか。僕としては誇らしく思いますよ。
(『山本小鉄』)
 曰く、「駕籠〔かご〕に乗る人、かつぐ人、そのまた草鞋〔わらじ〕を作る人」…、「菊作り、菊見るときは陰の人」…。プロレス界の縁の下の力持ちとなってきた山本小鉄氏もまた、スターたちと並ぶ真の“漢”〔おとこ〕の一人ではないかと思う。  

 「パトレイバーの三惡人」同様、Painterのウォッシュブラシで描画。背景は写真ではなく、青で塗りつぶした後に、Painter5CD-ROMに納められているテクスチャライブラリのSampler.pap(paperフォルダ中にある)から"cloud"テクスチャを選択、選択色を白にし、[メニュー:効果→表面処理→着色濃度の調整]で対象を「テクスチャ」で実行すると、Photoshopの雲フィルタを適用したような効果が得られる。継ぎ目がハッキリ見えるのが欠点だが。

Painter5.03J

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