





その後の調査(アナログ分析)でわかったこと
温暖化防止対策として導入されている新エネルギーそして省エネ節電、クールビズ等が、まったく有効となっていなかった理由をあらためて調べました。その結果を以下にまとめましたのでご覧ください。お問い合わせ、ご質問等はこちらで随時受け付けております。電気事業連合会のデータが示すところによると、 05年7月を除き火力発電所から生み出された電力は一貫して増加しています。(当該月に上陸した複数の台風がもたらした気温の低下と降雨とが、電力需要全体を低下させ且つ水力による発電実績を増やしていました)
太陽光発電などが温暖化の防止に有効ではなかったそのわけとは
まず、変圧トランスの機能を知っておいてください。変圧とは電圧を上げたり下げたりするプロセスのことです。この部分を担当する電気工作物を一般に「トランス」と呼んでいます。身近なところでは電信柱の上に載っている、あの樽や桶のような形をした円筒状のものがそのトランスです。
トランスの中に収められているコイルに電気を通すと、磁気をエネルギーとして取り出すことができます。この時生まれでた磁気エネルギーを経て、向かい合わせにおかれている別のコイルに変圧した電気を発生させることができます。この時、先に発生していた磁気エネルギーを受け取る側のコイルには、電気を磁気へ変えたのとちょうど逆のプロセスで、磁気エネルギーから電気エネルギーが誘導されています。つまり電気と磁気とが直接触れあうことなく、単にエネルギーのみを相互に交換する、という機能がトランスの中で活かされているのです。
コイルには主に四つの作用があるとされています。その一つが変圧行程で必要とされている電磁誘導と呼ばれる作用です。電磁誘導とは電気を磁気に変えたり、磁気を電気に変えたりする双方向性のある物理反応のことです。この仕組みが電圧の自在な調節を可能に(変圧といいます)し、送配電線の電圧を高い方から低い方へと非接触で切り替えています。このためトランスを介して繋がりあった一本の電線の中を、電気があたかも電圧だけを変えて流れ下っているかのように見えています。実際は、送電の途上でいくつものトランスを通り抜け、その度に誘導電流として何度も生まれ変わりながら、需要地まで遠路はるばる運ばれてきたのです。この電気エネルギーこそが、今まさにこれを読むために使われている電流の出自だといえるでしょう。
コイルは電線を繰り返し巻くことで成り立っている部品で、電気が流れようとする方向と直交する向きに磁気エネルギーを生み出しています。この磁気エネルギーは、磁束として一まとめにして観測することができます。電磁誘導作用を活用すると、電気から磁気へ、あるいは磁気から電気へと、異なったカタチのエネルギーを相互にやり取りすることができます。トランスはこのようなエネルギー転換を伴う電気のやり取りを仲介する仕事を担当しています。
磁気を生み出す役割を担っているコイルは「一次側コイル」と呼ばれています。中間のエネルギー体である磁気から電気を取り出しているコイルは、「二次側コイル」と呼ばれています。電信柱に載っているトランスの一次側コイルには、関東以北では6600ボルトの高圧の電気が流れています。そのトランスの二次側、つまり住宅や事業所などへ電気を流すためのコイルには、100ボルトまたは200ボルトの電流が流れでるようになっています。この電路のことは引込み線と呼ばれています。
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ここで承知しておきたい最も重要なことは、100ボルトに代表される低圧の引込み線から先にある電気製品のスイッチがオンの時にだけ、トランスがこの負荷に対応する電流だけを増加させているという事実です。この負荷に対応する二次側のコイルでは、電気が使われた時にだけ相当量の電流が追加供給されるようになっています。二次側に消費電流が生じたことで磁束密度にゆらぎが生じ、その磁束の変化という現象そのものが、一次側のコイルに磁気エネルギーを増やすための誘導電流を増加するように促しているからです。一次側コイルでは磁束の変化に応じて6600ボルトの交流電流を増加させようとしますが、コイルは交流電流を一定以上流さないようにするという性質があるため、需要量を超える電流が低圧側に供給されるようなことはありません。
6600ボルトの配電線では必ずどこかで負荷に応じたインダクタンス(誘導電流)が生じており、電気が交流電流として常に存在できる環境が与えられています。トランスの一次側コイルには、負荷に対応する電気エネルギーを安定して供給するための無負荷電流が平衡状態を保って常に流れているのです。しかし、その逆(例えば太陽電池からの電気を買い取ってもらうような)の場合には、一次側コイルで電気を流さないようにするための抵抗(リアクトル)状態を生みだすことにもなっています。これら一連の仕組みのことを相互インダクタンスに伴う誘導リアクタンス、と呼びます。どちらのコイルであっても一定以上の交流電流が流れないようにする性質と、流れている電気(電流)を逆転させようとする性質とを併せもっています。前者をリアクトル、後者を逆起電力といいます。
太陽光発電が生んだ電気を電力会社に買い取らせるという行為は、単に一次コイルに逆起電力を発生させるだけのことなのです。電力会社が逆潮流と呼ばれる連係形態を拒むのは、太陽光発電からの流入電力がエネルギー資産として機能していないという事実を示しています。
買い取り単価を通常の売価と同じレベルに引き上げたとしても、地下資源の消費が減る分だけ電力会社にメリットがでていてよいはずです。売電契約が成り立たなくなっているというのは、送電システムに何か別の問題が潜んでいるということを意味しているのです。現実に電力会社が買い取っている電力単価は、販売価額の半分のそのまた半分強というところまで大きく引き下げられています。風力発電ではもう一段さらに半減させられているのですが、それでもすべての契約が成立しているという訳ではありません。
柱上トランスからみて低圧側で新たに生じた電気エネルギーは、そのトランスが受け持っている電路の電圧をあげるため、より高圧側の電路部分で発電計画を超える「余剰」電力を生み出すことになっています。6600ボルトの電路で誘導電流となるべき電流を減らしてはいますが、それ故に母線である6万6千ボルトの送電系統にとって、発電計画にはなかった消費の抑制という結果になっているという訳です。つまり、送電系統からみて余剰となる流入電力は送電電圧を増加させ、周波数にも影響を与えることになるのです。
この対策として、変電設備端子間で電圧を制御できるような仕組みがとられています。電圧を系統外へ逃がす機能の一端を一次側コイルが果たしているのです。中性点リアクトルという一種の抵抗状態が、系統で過剰となった電流(電圧)を地下へ逃がすための安全弁として機能しています。要するに、アースは電流を導くことだけでなく、高くなりすぎた電圧を逃がす役割を担っている重要な設備だといえるでしょう。コイルが許容する電流に制限のあることが、アースされる電流量を制御するための(限流)リアクタンスになっているのです。
消費者に電気を届ける引込み線側の電圧が太陽電池によって昂進すると、法律の規定を超えてしまうほど電圧が高まってしまう場合があります。複数の太陽光発電がトランスを共有する電路に存在するという状況は、電力会社にとって法令遵守義務が果せなくなったのと同じことなのです。自然エネルギーを系統に連係させるという行為は、損失を増やすだけでなく電気事業法を超えて電力事業そのものの継続を困難にする可能性さえもっていると言えるでしょう。
発電量は事前の供給計画に沿って保たれているため、電流が予定より消費されなくなると送電電圧を一定に保つことができなくなってしまいます。トランスのある電路では発電機が電圧を補償しているため、負荷の減少は逆起電力となって送電電圧全体を上昇させるという結果を招くことになるのです。太陽光発電からの入力は、エネルギーに変換されることのない電気を更に増加させる結果をもたらすことになっていたのでした。
ある程度の量なら送電線の電気が増加しても、送電系統で負荷の変動を周波数の増減として吸収することはできます。敷居となるある値を超えて電気の量が増えてしまうと、電圧や周波数などの交流成分は不安定となり、交流電流としての高い品位を維持することができなくなってしまうのです。電圧や周波数が安定していない交流電流では、工作機械などの精密な制御など到底期待することはできません。メードインジャパンという国際的に通用するブランドは、安定した高品位の電力が生み出したものだといっても決して過言ではないのです。
送電線上の電圧が勝手に増加するという現象は、電気工学ではフェランチ効果と呼ばれています。本来は電力需要が下がった深夜などに生じる電圧が高くなってしまう現象のことですが、静電容量が増えるということと電流電圧が増加するということとは、物理量としての「電気」がその「場」に増えるという意味において何ら異るものではありません。発電は常時行われているため、消費地で電気製品のスイッチが切られると、その分だけ静電容量を増やすことになるのです。つまり、電気が次第に太ってゆくという、そんな状態が生まれているということになる訳です。節電するという行為は、電力会社にとって負荷の分布を変えて電圧を高めるという結果を招く原因になっています。細やかな発電出力の制御ができないからです。
コイルには誘導リアクタンスという特性があり、交流電流では状況に応じて電流量を自動的に一定にする機構がはたらいています。一次側の無負荷電流が流れる高圧側のコイルが接地されているのは、電流を導くためであると同時に、二次側で吸収した電圧を誘導して一次側から地下へ逃がすための安全弁という役割を担ってもいるのです。この時コイルが行っている働きのことを中性点リアクトルといいます。アースをとるための接地抵抗の役割を一次側コイルが果している、ということができるでしょう。
このことは、皆さんが温暖化防止を名目にどれほど節電に励もうとも、火力発電所の出力レベルを下げることにはならないという事実を伝えています。100ボルトを帯びた電力の消費量を減らすということと、火力発電所の稼働率の変化との間には因果関係がありません。出力調整は発電機の単位で増減を配分するしか方法がないのです。交流の発電機はその回転数が厳密に定められています。周波数というのは、この発電機の回転数そのものなのことなのです。
火力発電の推移を示すグラフは、2001年度を除き常に増加する一方でした。節電による省エネに配分された予算の有効性は、データを見れば明確にわかります。あらゆる省エネ対策に投じられた国の資金が、結果として何の効果も上げていなかったのでした。発電機の出力単位で省エネを実現しない限り、二酸化炭素の排出量を抑えたことにはなりません。
温室効果ガスである二酸化炭素を削減する、という巷間広く信じられているような省エネ効果を、消費者が何人集まって節電したとしても得ることはできないのです。節電と火力発電の相関は一度もデータとして示されたことがありません。電力会社にしてみれば一度作ってしまった電気は、できるだけ消費させて電気料金として資金回収を図りたいところです。発電した電力が、高い比率で電気エネルギーとして有効利用されたことになるからです。負荷率と需要率などの数字は当然改善されるでしょうし、部分の集合としてみた時の量的な消費性向を判断する指標である不等率なども自動的に向上するはずです。
省エネ目的の節電という消費する側の自発的な環境保護行動は、光熱費の抑制という程度の結果だけを実現し、二酸化炭素の削減には今以て寄与することができないでいます。その後の経過をみると二酸化炭素は減るどころか、一層積みあがっていたのでした。直ぐに着手すれば6%の削減で済んでいたものが、今では14%(8+6)も削減しなければならなくなっています。それだけ二酸化炭素を増やしてしまっていたということになる訳です。省エネや節電という手法では、温暖化防止の実効をあげることはできません。交流送電の仕組みを知らされずにいたことが、二酸化炭素を増加させた根本的な原因になっているのです。
温暖化を防止するという名目で交付された各種の助成金は、すべて税金からでています。効果のない諸対策に投じられた税金の総計は、一体どれくらいの規模に上っているのでしょうか?
電力会社が問題点をディスクローズしない限り、国民の税金は効果のない対策のために失われてゆくのです。温暖化を防止することを目的にした自然エネルギーの導入支援対策費は、そのすべてが無駄金になっていたのでした。電力会社を支援するための法律(RPS法)も、この問題を韜晦する役割を果しています。各種の助成資金の成果を逐一確認してこなかったことが、このような状況を招く原因になっています。問題の本質は、当事者すべてが情報を秘匿していたという事実に尽きるでしょう。国(民)に対する背信行為だと断じざるを得ません。
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東京電力がオール電化住宅の推進を目指しているのは、電気の消費量を増やして捨てるための電気の比率を少しでも下げておきたいからです。本来なら発電量の方を削減して、二酸化炭素の排出そのものを抑えなければならないところなのですが、反対に消費量の増加を促す方にシフトしようとしています。これでは限りある地下資源の消費を早めることになるだけでなく、温暖化を一層進めてしまうことになるでしょう。このままでは地球環境の回復を図るどころか、病状を却って悪化させてしまうことになるのは必定です。当事者であるエネルギー産業や監督官庁などが問題をよく認識していないことが(或いはよく承知していたからこそ)、オール電化がもたらす負の結果を国民に隠すことになっていたのでした。
オール電化を推奨するその背景について、これから少し点検してみることにいたしましょう。
2004/12/09
Rev.2005/09/27