一般電気事業者宛の電子内容証明郵便(写し)

 

2005/10/17 〒ed

 

一般電気事業者 各位

 

有効な温暖化防止活動を速やかに実行しなければならない

 

 

 【地球温暖化対策の推進に関する法律】には、「国際的に認められた知見に基づき政令で定める係数」の適用が認められている。しかし、火力発電所で発電が行われている限り、どのような係数を用いたとしても地球の温暖化は進まざるを得ない。ベース電源となった火力発電所群は、需要の変動に関わらず常時定格で運転されている。その他の火力発電所でも一定の燃焼が常時行われているため、CO2が減る状態にはなかった。貴社は、クールビズ等の電力消費抑制運動を奨めながら、火力発電所が生み出す二酸化炭素の排出削減を励行してこなかった。国と国民を啓蒙しなければならない立場にありながら、該法律に準拠したことにより温暖化を却って早めてさえいたのである。

 

 貴社が行ってきた温暖化防止対策は、CO2削減の効果を上げ得ていない。国が実施した省エネ、クールビズ、新エネルギーの導入などの様々な支援と、貴社保有の火力発電所の発電実績との間には「相関関係の存在」が認められない。火力発電所の出力低下が常態化していれば、二酸化炭素の排出削減を証明することはできる。だが、関連性を確認したとする資料は存在していない。貴社は、主な火力発電所をベース電源としたことによって、電力分野における京都議定書を遵守するための国の施策総てを無効化した。

 

 貴社は、正しい情報を国と国民に告知する義務を怠り、二酸化炭素を減らせない温暖化防止対策であることを知りながら、その事実を公表してこなかった。結果として京都議定書を遵守するための国家予算を長年に亘って無為に費やしただけでなく、それらの経過を一貫して秘匿し続けている。この間に失われた国の資産の大きさは、経済産業省の単年度予算だけに限っても、一般の想像を遥かに超える規模に達している。
 国と自治体及びその他の特殊法人に対して効果のない助成金等を長期間交付させ、且つ、国民に二酸化炭素削減が可能であるかのような認識の錯誤を与えてきた貴社の責任は重大である。国民の一人として、これらの行為を黙過することはできない。

 

 

 


 環境省はクールビズを実施した成果として、実際には減っていない二酸化炭素を今年度56万トン削減したと宣言するに至った。二酸化炭素の発生源である火力発電所の実績値(十社合計)をみると、CO2は減るどころか却って増加していた。この事実が存在するにもかかわらず、貴社は効果のない対策であることを公表することなく、国がただ損失を積み上げてゆくのを黙過し、環境が悪化するのを放置し続けてきた。地球が温暖化するのを知りながら、傍観してきた貴社の責任は極めて重大である。貴社の行為とその結果とをここに敢えて指摘するのは、真実を知る者に果せられた当然の責務である。

 

 貴社は可及的速やかに真実を公表し、国が失った損害の回復に努めるべきである。この損失は巨大なものであるが、国が因果関係を確認することなく漫然と国費を投じてきた経緯を考慮しても、貴社が責務を負うべき期間において発生した損失の一定割合を尚弁済すべき義務がある。国の財政は既に逼迫している。この状況は多くの複合要因によって生み出されてきたものではあるが、貴社が正しい情報を開示していれば、効果のない対策が生みだした種々の損失を未然に防ぐことはできていた。必要な情報を一貫して公開せず、問題を韜晦し続けたため環境省に準拠すべき法令の解釈を誤らせたのである。

 

 問題は、貯めて置けない電気である交流電流がもつ負の側面(送変電ロスと限流機構及び日負荷平準化等)を、貴社が国民に正しく告知しなかったというその点にある。国と国民はそのために、ガスや水道と同じように、電気を使わなければ二酸化炭素が減っていると思い込んだのである。電力各社が行ってきた環境に関するCMには、非接地系における太陽光発電や省エネ活動などでは、二酸化炭素を削減することができないという事実が省略されている。真実を知る立場にある者が必要な情報を開示しなければ、国民は正しい知識をもつことができない。貴社は国が不利益を蒙ることを承知していながら自社の利益を優先し、温暖化の昂進を招いてきた。その責任をとるのは当然である。


 
 地球の温暖化防止を実現するのは、極めて困難である。この事実を国が正しく認識するのは、そう遠い先の話ではない。真の原因が明らかとなる時は、いずれにせよやってくる。エネルギーを起源とする二酸化炭素は温暖化ガス全体の90%を超えている。この内電力分野の占める割合は概ね48%、火力発電は電力全体の60%を占めている。貴社が真実の告知を怠っている以上、日本が京都議定書を遵守することはできない。従って貴社が日本の国際公約を履行する義務を阻んでいる、と言わざるを得ないのである。

 

 

 

 

 貴社が奪ってきた温暖化防止を実現するための多くの時間と、国が失ってきた巨額の費用とを惜しむ。貴社が正しい情報を適切な方法で速やかに開示していたら、これらの損失を国が抱え込むようなことはなかった。有効な温暖化防止対策を実行するためには、真実を知っていなければならない。正しい認識を国がもっていたならば、日本は地球温暖化防止活動のリーダーとして、国際社会を牽引する役割を夙に果すことができていた。

 

 ノウハウとリソースは既に十分なものが国内にある。これを活用してこなかったのは、国が貴社により真実をみる機会を奪われていたからである。大局的な見地に立つべき為政者並びに官僚が真実から遠ざけられていたのでは、正しい判断を行うことはできない。貴社が告知義務を果していれば逼迫する現下の状況は間違いなく変わっていた。総力を挙げて一致団結するのは、日本民族に通有する優れた特性だからである。温暖化を防止するための機会を奪ってきた貴社の沈黙が、現在のこの困難な状況を日本に齎している。

 

 この文書は、近日中にネット上で公開する。問題の所在を広く一般にお知らせすることにより、国のコンプライアンスを一国民として支援するためである。貴社は温暖化を進めたその責任をとり、国の損害を修復し、真実を国民に告げなければならない。これまでの温暖化防止対策に実効がなかったのは、交流送電の機能と限界を貴社が正しく説明してこなかったからである。その結果日本版RPS法を生み出さざるを得なくなり、業界の損失を大幅に圧縮した事実が確定している。該法律は温暖化防止に一切寄与していない。新エネルギー等の普及と火力発電所の発電実績との間にある相関を、貴社は一度も証明していない。新エネルギー等が生んだ電気エネルギーとして効力をもたない余剰電力を買い取ることで、貴社は株主の利益までをも長い間毀損してきたのである。

 

 地球温暖化の防止は喫緊の課題である。現時点で京都議定書を遵守するためには、14%以上の二酸化炭素の排出量を所定の期限までに削減しなければならない。二酸化炭素の総排出量の四半分以上は、貴社を含む一般電気事業者の管理下にある。貴社は国民に省エネ節電努力を慫慂する国の施策を傍観しつつ反温暖化を装い、翻ってオール電化という電力消費をより一層高めるための活動を積極的に押し進めようとしている。この相矛盾する貴社の振る舞いこそが、一般電気事業者がもつ姿勢を露わにしていることを知るべきである。貴社の見解を、本書状到着後二週間以内に文書で回答するよう求める。


 


 

 

 

2005/10/21

 

 オール電化住宅のキャンペーンCMを、このところめっきり見かけなくなりました。2005/10/24 
  二酸化炭素の排出削減効果のあるシステムを早く構築するようになれば、京都議定書の数値を達成することができるでしょう。その技術と権利
をもつ企業は、これから世界中が求めているものを提供する中核的な組織になるはずです。地球の温暖化を止めるには、引き出した総合力を一つに纏めることが何より大切です。ここを乗り超えてきた企業だけが、グローバルスタンダードを具現化する役割を果すことになるでしょう。

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