げんしけん 2002/12/25
 『お買い物日記』にも書いたけれど,木尾士目の『げんしけん』が面白くて仕方がありません。
 これは『現代視覚文化研究会(げんしけん)』という大学のサークルに集うオタク達を描いたマンガなのですが,各キャラクターが実に良い味を出しているんですよね。美少年オタクの高坂真琴(名前からしてオタクですな(^^;)とその彼女にしてアンチ・オタクの春日部咲(「こみパ」の瑞希をさらに凶暴にしたような存在かな(^^;)は現実にはいないかもしれないけれど,主人公であるオタク初心者の笹原完士を初めとした他のオタク達は本当にいそうですもんね。
 一般のマンガ雑誌に(といっても月刊アフタヌーンってちょっぴりマニアックなんですが(^^;),ここまでオタクの生活を描いたマンガが連載されていたことって,今まで無かったんじゃないかな?
 あ〜,早く続きが読みたい!でも,次の巻が出るまでには後半年は待たなければならないわけで...こりゃ,雑誌(アフタヌーン)の方も買わなければいけないかな?

ハチミツとクローバー 2005/07/22
 『ハチミツとクローバー/羽海野チカ』を7巻まで読破しました。いやぁ〜,これは噂以上に面白いマンガですよ。小ネタで笑わせてくれるギャグが随所ありながらも,読んだ後に残るのは青春時代にしか味わうことのできない切なさであり,これがたまらない魅力なんですよね。青くて不器用で,そして何よりも優しい主要キャラ5人の切ない恋の物語は,そのイタさも含めてまさに青春そのものです。
 それにしても,山田さんは本当に良い娘だよねぇ....ぜひとも一度彼女のかかと落としを味わってみたいものだと....いや,もちろん冗談ですけれど....いや,ほんとに....(^^;)。また,このマンガは脇キャラも良いんですよね。特にクール・ビューティー(&悪魔(^^;)の美和子さんは本当に良いキャラだと思います。

宙のまにまに 2005/09/26
 『月刊アフタヌーン』11月号から連載が始まった『宙のまにまに』が良い感じです。「幼なじみの女の子が木から落ちたり」「主人公が昔住んでいた街に戻ってきたり(しかもそれが7年ぶり)」「その幼なじみの女の子と高校で再会したり」等,まるでギャルゲー・ネタのようなベタな設定なんですが(そ〜いや『天文部』というのもネタかもしれない(^^;),こ〜ゆ〜正当派学園ラブコメって好きなんですよねぇ。それに何よりも女の子が可愛いのが良いのですよ,はい。

榊版小説『ガンパレード・マーチ』 2005/10/20
 榊涼介の小説版『ガンパレード・マーチ』は面白いですねぇ。ゲーぷ本編を2周目の途中で放り出してしまっている人間が小説版に手を伸ばすなんて邪道かもしれませんが,面白いものは面白いのだから仕方ありません(逆ギレ?(^^;)。何よりも登場するキャラが魅力的に書けているのが良いんですよね。ゲーム本編では良くわからなかったキャラの魅力もこの小説を通して良くわかったような気もします。まぁ中には茜とか新井木のような痛いキャラもいますが...まぁそういうキャラもいた方が話が広がるということもありますし....(^^;)。それにしても,『ガンパレード・マーチ』のキャラと比べると,現在アニメで放映されている(当然ゲームとしても発売される)『ガンパレード・オーケストラ』のキャラは印象が薄いですよねぇ。これならば,『ガンパレード・マーチ』そのものをPS2対応に作り替えた方が良かったのではないかと思うんですが....。

みなみけ 2006/02/14
 桜場コハルの「みなみけ」が面白いです。最近読んだマンガの中では個人的に一番のヒットですね。
 ところで,この「みなみけ」というタイトルの意味がどうも良くわからなかったんですが,これってただ単に「南家」をひらがな表記しただけなんですね....って,どうしてそれに気が付かなかったんだろう?(^^;)。
 これは,その南家の三姉妹(ハルカ(高校生),カナ(中学生),チアキ(小学生))を主人公とした脱力系萌えマンガなんですが,何よりもこの3人のキャラが良いんです(いやもちろん可愛いんですけれどね(^^;)。このまったく性格の異なる3人の交わす会話だけでも十分楽しめるのですが,サブ・キャラ達もまた個性豊かで,彼女(彼)達が絡むことによってさらに面白さが増してくるのです。
 しかし,あのカナに惚れるだけでなく,チアキにも懐かれてしまう藤岡君って,かなりの大物だと思うのですが....(^^;)。

ヨコハマ買い出し紀行最終回 2006/02/26
 今月号の『月刊アフタヌーン』を読んで吃驚しちゃいました。
 なんと『ヨコハマ買い出し紀行』が最終回じゃないですか!
 ここ最近なんだかマンガ内の時の流れが速くなってきたなぁ....と思ってはいたけれど,まさか終わっちゃうとはねぇ....
 このマンガの醸し出す終末感と詩情という相反するものが混ざり合った独特の雰囲気が好きだっただけに,残念でなりません。それに謎が山ほど残ったままですしねぇ....たとえばアルファのマスターの正体とか,空にいるアルファのような存在の正体とか,何が原因で人類が夕凪の時代を迎えるようになったのかとか...
 はぁ....またひとつ楽しみなマンガが減ってしまいました....寂しいなぁ...
 まぁ,ともあれ,12年間連載ご苦労様でした。

半分の月がのぼる空 2006/03/23
 橋本紡の『半分の月がのぼる空』を読みました。いや〜,これは良いです。『青春小説』としてはここ最近読んだ小説の中ではダントツですね。テンポの良い文章と軽妙なギャグによって,基本的に病院を舞台とした物語であるにもかかわらず暗さを感じさせず,それでいてシリアスな場面はきちんとシリアスに描いて読み手に感動を与えてくれます。これは,良質のPOP SONGと同じ青春の『甘酸っぱさ』『切なさ』を感じさせてくれる『青春小説』なのです。

『げんしけん』最終回 2006/05/27
 『アフタヌーン』7月号で,ついに『げんしけん』が最終回を迎えまてしまいました。大学の通常期間である4年で笹原君達をきちんと卒業させるなんて...まるで『あずまんが大王』みたいじゃないですか(この作品もキャラ達をリアルタイムの3年で高校を卒業させていますよね)。それにしても,最終回で第1回と同じような部室覗きイベントをやってくれるとは(シチュエーションは笹原&荻上の***未遂と第1回とは大きく違いますが(^^;)...いやぁこれこそ読者サーヴィスってもんです。
 そして,何年後なのかはわかりませんが,また新たにげんしけんに新入部員が入部してくるというシーンで『げんしけん』は終了するのですが,このシーンとそして最後に描かれた部室扉を見たら,目頭がじ〜んと熱くなってしまいました。これは自分自身のクラブ中心だった大学生生活を思い出したという感傷によるものですが,しかし,そういう思い出があるということはとても幸せなことだと思います。
 昔と比べ,現在ではクラブ活動(サークル活動)に入る大学生が少なくなってきているという話を聞きますが実にもったいない話だと思います。だって,大学生活の楽しさの5割はクラブ活動(サークル活動)にあるといっても過言ではないのですから...少なくとも私はそうでした。
 ところで,笹原君と付き合うようになってからの荻上さんはやたら可愛らしくなってしまったんですが,これもまた『ツンデレ』の一種なんでしょうか?(^^;)

ケロロ軍曹 2006/09/18
 昨日買ってきた『ケロロ軍曹』の原作コミック(1巻〜4巻)をさっそく読んでみたのですが,いやぁ,予想以上に面白かったですね。アニメもガンダム・ネタ等大きなお友達用ネタが随所に見られますが,コミックではそれ以上に大きなお友達用ネタが満載ですね。特に第4巻冒頭の『のらくろ』ネタなんか色彩も含め良くできていると感心しちゃいます。あと,昔の怪獣図鑑に良く載っていたような『怪獣の中身』を模したような『ギロロ伍長のすべて』にも大笑いさせられました。この二つのネタはある程度の年齢の大人か,もしくはその道のオタクでない限りわかりにくいネタだと思うんですけれどね。
 あ,それからアニメではコミックで随所に見られるサーヴィス場面がカットされてることも発見できました(^^;)。
 さて,それでは続きも買って読んでみますかね。

学校を出よう! 2006/10/26
 現在,谷川流の『学校を出よう!』シリーズを読んでいるのですが,これは『涼宮ハルヒ』シリーズと並ぶ谷川流の代表作と言われるだけあって,なかなか楽しめます。正直言って,谷川流の他の作品(『電撃イージス!』『ボクのセカイをまもるヒト』等)が今一つ楽しめなかったので,「もしかしたらこの人『ハルヒ』だけの人なのかな?」と思ったこともあるのですが....すみません,私が間違っていました。
 現在2巻までしか読んでないのですが,この2巻『I My Me』が実になんともワタクシ的ツボにはまる内容でなんですよね。タイムワープとか,マンションに一人で住む謎の少女とか....『涼宮ハルヒ』シリーズと共通する部分も多いのですが,これは両者が同じ様な世界観で書かれているからなんでしょうね。
 ワタクシ的には真琴さんがお気に入りキャラなのです....が,実際にいたらこの人は難儀な人過ぎますね....心の中読まれたりしたら,いやもう恥ずかしさのあまり,失踪もしくは失禁しちゃいそうです(^^;)。

フルメタル・パニック 2006/11/27
 現在賀東招二の『フルメタル・パニック』シリーズを読破中なわけですが,いやぁ,こいつは実に面白いです。脇役を含めたキャラが魅力的なのも高得点ですが,なによりも話そのものが面白いんですよ。読み始めると一気に読み終えてしまい,そして次が読みたくて仕方がなくなってしまう魅力があるんですよね。また,シリアス傾向の強い『長編』とラブコメ学園物の『短編』と,同じシリーズの中で二つ楽しめるというのもお得な感じがします。
 それにしても,あのアニメ『フルメタル・パニック・ふもっふ?』がほぼ原作通りなのには吃驚しました。あの破壊的な(実際破壊シーンも多いのですが(^^;)ラブコメ恋愛アニメはアニメ独自のものだろうとばかり思っていたんですよね。
 でもまぁ,考えてみれば作っているのが『京都アニメーション』なのだから原作に忠実なのは当たり前なわけで...どうして『ふもっふ』がアニメ独自のものだと思いこんじゃったんでしょう?
 まさか,小説であそこまでやってるとは....これはもう想像の範囲外でした。

究極超人あ〜る 2007/03/17
 この前なんとなく『究極超人あ〜る』を全巻読んでみたのだけれど,やっぱりこれ面白いですよ。といいながら,実は,十数年前に某古本屋でまとめ買いして最初に読んだときには,そんなに面白いとは思わなかったんですよね。ところが,自分自身がヲタク化するにつれて面白みがわかってきたというか...今では元祖オタク系ギャグマンガの金字塔であると思っています。
 これが少年サンデーに連載されていたのが1985年〜1987年だから,もう20年も前のマンガなんですね。それにしても,登場人物にモデルがいるとは知りませんでした。もちろん柳昇師匠と天野英世くらいはわかっていますが,まさか鳥坂先輩やたわば先輩,そしてR.田中一郎にまでいるとはねぇ...

プ〜ねこ 2007/06/14
 『プ〜ねこ』(北道正幸)の面白さはなんと表現すれば良いのか...タイトルからほのぼの系猫マンガかと思えば...まぁ確かにシュールではあるけれど殺伐とはしてないし,ほのぼのしているとえばほのぼのなのかもしれないけれど,少なくとも癒し系じゃないしなぁ...基本的にギャグ・マンガだから笑えるけれど,だからといって爆笑するようなものでもないし...ネタ的には別に猫じゃなくてもいいようなネタも多いし...まぁ実際『プ〜ねこ』と言いながら猫がまったく登場しなくて,どこが『プ〜ねこ』なんだ!と言いたい回もあったりして......でもなぁ,これってとてもクセになるマンガなんだよねぇ。

ガンパレ山口防衛戦 2007/11/27
 現在『ガンパレード・マーチ 山口防衛戦』を読書中。いやぁ,このシリーズは相変わらず面白いなぁ。全体を通して幻獣との過酷な戦闘シーンがメインなのだけれど,要所要所にキャラ同士の人間関係(恋愛を含めて)を描いたり,息抜きにギャグを入れたりと,読み手を飽きさせない構成はさすがです。また,このシリーズにはゲーム本編に出てこないオリジナルのキャラクターも重要な役柄として多数登場するのですが,これがまったく違和感が無いどころか,中にはメイン・キャラに劣らない魅力を持ったキャラもいるんですよね。例えば佐藤を中心とした紅陵女子チームなどは,個人的なお気に入りです。

ハニカム 2008/03/14
 現在週刊誌で連載中のマンガで一番好きな作品は何かと聞かれたら,速攻で『ハニカム』と答える私がここにいます。『ハニカム』はコミック雑誌ではなく,『週刊アスキー』に連載されているコミックなんですが,これが実に面白い。『ハニカム』というファミリー・レストランを舞台にした可愛い女の子が何人も出てくる,所謂『萌え』系マンガといえば,それも決して間違いではないのですが,それ以上にキャラが立っているんですよ。男女問わず皆個性的な人達ばかりで,主人公であるトイレ君こと御手洗君が一番地味で目立たないキャラだったりします。いや,地味でマトモだからこそこの作品においては主人公にふさわしいのかもしれないな(^^;)。
 個人的にはビンボでツンデレな鐘成さんが一番ツボだったりします。特に今週号で,ホワイトデーにトイレ君からもらったお米5kgを抱きしめ「おぼえていてくれたんだ」と自宅でゴロゴロする場面は,凶悪に可愛い過ぎです。
 最近ではこのマンガのために『週刊アスキー』買っているといっても過言ではありませんね。

『とらドラ!』7巻 2008/04/21
 『とらドラ!』7巻を読む。
 感想は『切ない』の一言に尽きますね。初めて自分の本当の気持ちに気が付いた大河,大河との友情と自身の思いとの板挟みに悩む実乃梨,その実乃梨の気持ちが分からずに悩む竜司,自分の気持ちに気が付きながらも,それを隠そうとする亜美......いやもう切なさのオンパレードですよ。
 第1巻の頃は大河と竜司を中心としたハイテンション・ラブコメという印象だったのだけれど,その印象が変わってきたのが4巻あたりだったかな。そして,大河の孤独が痛いほど伝わってきた5巻,北村が盛大な失恋をする6巻と続く間に『とらドラ!』はハイテンション・ラブコメから切ない青春群像小説へと変貌を遂げていたのです。
 ところで,今度『とらドラ!』がアニメ化されるそうですが,おそらくハイテンション・ラブコメの部分を強調したモノになっちゃうんでしょうね。それはそれで面白そうなんですが,現在の『とらドラ!』の切なさを知ってしまうと,きっと物足りなさを感じてしまうんだろうな。

にこは神様に○○される 2008/05/18

にこは神様に○○される』(○○にはナニの当て書き)。

 これは18禁美少女系PCゲーム『Lien』『このはちゃれんじ』『てこいれぷりんせす!』等のシナリオを手がけた荒川工がガガガ文庫に書き下ろした初ライトノベルです。
 さて,感想ですが,荒川工は小説を書いても荒川工でした。畳み込むようなテンポの速い文章と溢れんばかりのギャグ数々、そして多用される状況説明の()書きという、所謂『荒川節』が好きな人なら大いに楽しめるけれど、苦手な人には楽しみ辛い作品かもしれません。
 もちろん、『荒川節』大好な私は大いに楽しませていただきました。とはいえ、数多くの伏線や謎が残ったままで終わっており、ひとつの小説として完成されているかといえば、それは『否』としか言わざるをえません。しかし、作者自身続編を考えているようなので、本編は長い物語の序章ととらえるべきなんでしょうね。そういう意味では『ツカミはOK!』です。
 ただ、作者の荒川工が現在病気で自ら代表を務めるゲーム会社を退職しているという状態なので、続編の発売がいつになるのか五里霧中なんですよねぇ...まぁここはゆっくりと待つ事にしましょう。

 ところで、荒川工はDeepな音楽(Rock)ファンであることでも知られますが、この作品に登場する真界の3人、クラウゼ、アンソニー、ブレグヴァドは、スラップ・ハッピー(Slapp Happy)という知る人ぞ知るドイツ出身のバンドのメンバー、ダグマー・クラウゼ(Dagmar Krause)、アンソニー・ムーア(Anthony Moore()、ピーター・ブレグヴァド(Peter Blegvad)、からいただいたものあり、また、主人公にこの友人である栗須そにあは、英国のプログレ・バンド、カーヴド・エア(Curved Air)のヴォーカリスト、ソーニャ・クリスティーナ(Sonja Kristina)からいただいたものです。
 ついでにいえば、主人公のにこはヴェルヴェット・アンダーグラウンド(Velvet Underground)の歌姫、ニコ(Nico)が元ネタかもしれません。
 まぁいずれにせよ、わかりづらいネタであることには違いありませんが....ちなみに、『にこは神様に○○されるとSlapp Happy』でググってみたら、該当0でした(^^;)。


砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない 2008/07/09
 桜庭一樹の『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』を読む。
 久しぶりに胸にずっしりときた小説でした。
 表紙にはまさに砂糖菓子のような可愛らしい女の子二人が描かれており,これほど表紙と中身のギャップが大きい作品は珍しいのではないかと......いや,この表紙だからこそ良いのかもしれません。良く知られた童話の本編が実は残酷な内容であるように,いかにもライトノヴェルらしい表紙であるが故に,この小説の少女達に与えられた過酷な運命がより引き立つ結果になっているのではないでしょうか。
 もっとも,それを抜きにしても,この小説が『哀しくて残酷でそれでいて透明な美しさ』を持った素晴らしい作品であることは間違いなく,これが富士見ミステリー文庫というライトノヴェルのレーベルからではなく一般の小説として発売されていたら,かなり高い評価を受けていたはずです(少なくとも最近の芥川賞を受賞した作品並みには)。
 読んではみたいけれど,この表紙がちょっと恥ずかしいという人は,富士見書房から単行本が発売されていますので,ぜひそちらをお読みください。

とらドラ8! 2008/08/22
『とらドラ8!』
 今秋からアニメ化されることになった『とらドラ!』ですが,この8巻では初期のちょっぴり過激なドタバタ・ラヴコメぶりが信じられないくらいにシリアスな内容になっています。いやもちろんギャグ・パートもあるのですが(独身30歳が一人で頑張ってくださってます),それ以上に,竜児と大河,そして実乃梨の複雑に絡み合った恋愛感情が読んでいて辛いというか切ないというか....
 特にスキー場で遭難した大河が,自分を助けた相手が竜児ではなく北村と勘違いして口にした想いには胸にグッとくるものがありました。
 それにしても,北村君はアニキ(といっても女性です)との壮大な失恋以来,すっかり影が薄くなってしまったような気がするのですが...。この8巻ではすっかり蚊帳の外って感じです(^^;)。
 そして良くわからないのが亜美の立ち位置です。彼女の想いが本当は何処に向いているのか,何故,自分の気持ちを隠す実乃梨に対してあれほどまでに感情をむき出しにするのか....それも今後の展開の中でわかってくるのでしょうね。
 ああ,早く続きが読みたい!

『イエスタデイをうたって』第6巻 2008/11/27
 『イエスタデイをうたって』第6巻における一番大きな変化はリクオが就職してバイト先のコンビニを辞めたことです。
 今まで気が付かなかったんですが,このコンビニという場所は,ハルが気軽にリクオに会うことができ,しな子(木偏に品の漢字が出てこない(^^;)が何気に立ち寄りリクオと話ができるという,リクオとハル,そしてしな子(木偏に品の漢字が出てこない(^^;)の3人にとっての緩衝地帯だったんですね。
 その緩衝地帯が無くなってしまったことによって,ハルがリクオに,しな子がリクオに会うためには,互いの家に行くしかなくなってしまうわけで,そうなる必然的に3人の関係にも変化が生じるのも必然というか...いや,これまでだって互いの家を訪ねたりしていたのだから,友達として遊びに行っても良いようなものですが,この3人は真面目というか不器用というか,それができないんですよね。
 第6巻ではリクオの優柔不断ぶりにはずいぶんとイライラモヤモヤさせられたけれど,考えてみれば,彼は元からそういうキャラだったので,しな子とハルのどちらかを選ばなければならないとなれば揺れるのも当然のことなんですが,あのハルちゃんがまさかあそこまで消極的になってしまうとは思いませんでしたよ。それほど彼女はリクオから拒絶されることを恐れているんですね。彼女にとっては実の父親との別れが(母親の離婚によるもの)大きなトラウマになっているのかもしれません。
 第6巻はいつになくハルの切ない場面が多くて,ハル派の私としてはなんとも辛いものがありましたが,それにしても,しな子から「お正月一緒に過ごさない?」発言が出てきたのには吃驚です。しかし,この巻はそれに対するリクオの返事が出る前に終わっちゃてるんですよね。あ〜,気になるったらありゃしない。

ハニカム 第2巻 2009/02/01
 『ハニカム 第2巻』を読む。
 『ハニカム』はPC雑誌である『週刊アスキー』に連載されているファミレスを舞台にしたコミックです。
 この巻から新たにトッキーこと守時規子という新たなヒロインが登場しますが、彼女の登場によって一番心安らかでないのがりっちゃん(鐘成律子)です。何しろ自分の意中の人であるトイレ君(御手洗勉)と何故か知らないけれど仲が良いのですから。実際トイレ君もトッキーのことを可愛いと思っているようだし....いや、確かにトッキーの可愛さは『ハニカム』の中では一番かもしれません。
 かといって、りっちゃんの魅力が損なわれたかというとそんなことはありません。確かにトッキーの登場によって出番が減ったことは否定できませんが,ホワイトデーにトイレ君からもらったこしひかりの袋を抱きしめて布団をころげまわったり、王里に「(こんな自分じゃ)御手洗君に、好きになってなんかもらえない」と泣きながら訴える場面なんか、まさにりっちゃんの魅力全開です。
 しかし、その一方で、初期のメイン・ヒロイン的な存在であった(湧水萌)が自称『魔性の女』となってしまったのもこの巻からで、これ以降のの『魔性の女』ぶりはなんとも痛いものがあります。
 また,気になるのが(音節舞)と米斗王理の関係です。『キスは魚の味』とか『思い出の花火/2』なんか見ると,もう二人一緒になっちゃいなよと思っちゃいますよね。

『けいおん!』 2009/03/03
 『けいおん!』の1巻と2巻を読みました。
 このコミックを購入したのは,4月から放送される京都アニメーション制作のアニメの原作であるというのが一番の理由ですが,高校の軽音楽部を舞台にしたマンガであるというのもまた大きな理由のひとつです。私自身,高校時代軽音楽部に入ってましたが,考えてみれば,高校の軽音楽部を舞台にしたマンガってあまり記憶にないんですよね。それに加えて登場人物が可愛い女の子とくれば,こりゃもう読むしかないでしょう。
 で,読んでみての第一印象は『軽音版らき☆すた』ですかね,やっぱり。
 絵柄こそ当然違いますがキャラも被るものが多くて,ベースの澪は見た目も性格もかがみって感じですし,ドラムの律はそのおバカさ加減はみさおに通じるものがあり,キーボードの紬は見た目と性格はみゆきに近いけれど,金持ちぶりは鶴屋さんクラスだから鶴屋みゆきってところでしょうか。
 ただ,一応メインヒロインである唯の天然ぶりだけは『らき☆すた』にはいないキャラで,強いて言えばつかさ+こなた+大阪÷3って感じですかね。
 それじゃぁ『らき☆すた』の2番煎じかといえば,決してそういうわけでもなく,思いの外楽しめました。作者が音楽(楽器)好きであるために,楽器もきちんと描かれていますし,音楽ネタもちりばめられていて,バンド好きな人間にとっても楽しめる作品であるといえます。まぁ確かに軽音楽部を舞台にしているわりには音楽ネタは少ないのは確かですが,そちらに力を入れてしまうと一般読者がついていけないという危惧もあり,これは仕方のないことかもしれません。
 個人的には,影のヒロインというか真のヒロインである秋山澪が一番のお気に入りであるのは言うまでもありませんが,顧問であるさわちゃんこと山中さわ子先生の壊れっぷりも良いですね。最初の頃こそ猫を被っていましたが,第2巻ではすっかり本性丸出しどころか,親父キャラにすらなっちゃってます。
 さて,後はこれを京都アニメーションがどのようにアニメ化してくれるかですが,それまで知名度の低かった『らき☆すた』を大ヒットさせた実績がありますし,音楽(バンド)面でも『涼宮ハルヒの憂鬱』で素晴らしいバンド演奏場面を見せてくれた実績がありますので,これはかなり期待できるんじゃないでしょうか。

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』 2009/03/19
 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を読む。
 これは昨年発売され大いに話題になったライトノベルで,先日第2巻も発売されています。
 『読者モデルをやっているような美人』で,『成績優秀』で,しかも『スポーツ万能』という完璧超人な妹が実はオタクだったという,まるで『乃木坂春香』のような設定ですが,その完璧超人な妹が乃木坂春香のようなほんわかお嬢様キャラではなく,兄を兄とも思わないような傲岸不遜な『ツン』の権化のようなキャラだというのが一番の違いでしょう。
 もっとも世間一般の妹は『兄を兄とも思わない』がデフォルトであって,「お兄ちゃん」なんて甘えるの妹なんてのは空想の産物にしか過ぎないということは,リアル妹を持つ兄が一番良くわかっているはずです。
 妹談義はこのくらいにして,本編のほうですが,これが思ったよりも楽しめました。正直いってストーリー的には吃驚するような展開があるわけでもなく,予想の範囲内のものでしたが,なんといってもキャラが良いんですよね。というか,キャラ作りが上手いと言った方が良いのかな?何しろあの傲岸不遜で『ツン』の権化のような妹が,最後には可愛らしく見えてしまうのですから...
 それにしても,主人公の朴念仁ぶりはまるでギャルゲー主人公そのもので,これじゃぁあまりにも幼なじみの麻奈美ちゃんが可哀想ってもんですよ。
 しかし,一番気になるキャラといえば沙織ですね。彼女の他者への気遣いぶりは,とても15歳の少女とは思えません。あのいかにものオタク・キャラはキャラを演じているのが見え見えで,実際の彼女がどういう少女なのか大いに気になるところです。
 ところで,妹=桐乃ってまだ14歳の中学生なんですよね。いくらキャラが可愛いからって14歳から18禁ゲームにハマってしまうなんて....いやぁ,なんて末恐ろしい娘でしょう。
 こりゃ,2巻も読まなきゃいけないかな?

『とある飛行士への追憶』 2009/04/02
 『とある飛行士への追憶』を読む。
 『とある飛行士への追憶』は2008年2月にガガガ文庫から発売されたライトノベル(作者は犬村小六)で、『このライトノベルがすごい!2009』の作品部門で10位になったくらいに話題になった作品ですが、実際に読んでみて、確かにこれは面白いと思いました。読んでいて物語の世界に引き込まれる魅力があるんですよね。これはライトノベルではなく、一般のエンタメ小説として発売されても評価されたんじゃないでしょうか。それぐらい文章もしっかり小説しています。
 でわ、どんな物語かといえば『天翔るローマの休日』という言葉が一番ピッタリくるような気がします。結末はゲームで言うところの『ハッピー・エンド』ではなく『リアル・エンド』なのですが、もし『ハッピー・エンド』だったら、これほど印象深いものにはならなかったのではないでしょうか。同時代には秘匿とされていた物語が後日明らかになるという点では『マクロス・ゼロ』とも通じるものがありますね。
 ところで、『終章』に出て来る『大瀑布手前でサンタ・クルスを追い回した真電搭乗員の生き残り』というのは、機種付近に『人をおちょくったようなビーグル犬』のイラストが描かれた真電に乗っていたパイロットだと思うのですが、この『人をおちょくったようなビーグル犬』って、おそらくスヌーピーをモデルにしているんでしょうね(もちろん、この物語世界にスヌーピーは存在しないのでしょうが)。
 『ピーナッツ』ファンならご存知のとおり、スヌーピーはしばしば犬小屋を飛行機に見立ててレッドバロン(第一次大戦の撃墜王がモデル)と空想上の空中戦を行っているんです。ちなみにこのエピソードを元にした「暁の空中戦(Snoopy Vs. The Red Baron」という曲が1966年に全米2位の大ヒットとなっています。

小説版『ナルキッソス』 2009/04/18
 『ナルキッソス』を読む。
 『ナルキッソス』はねこねこソフトのゲーム『銀色』『みずいろ』等を手がけたシナリオ・ライターである片岡ともがフリー・ソフトとして自身のHPにUPしたノベル・ゲームを新たに小説化した作品です。
 内容的には原作ゲームとほぼ同じですが,原作ゲームがほぼセツミと優の二人だけで話が進行するのに対して,小説では蒔絵素子という第3者からの視点を加えることによって物語に広がりを持たせています。文章よりも台詞が多いノベル・ゲームでは二人だけでも十分に作品として成立しますが,挿し絵はあるにせよ,基本的に文章だけで表現しなければならない小説では,それだけではどうしても説明不十分になってしまいますからね。
 またセツミと優の親についても描かれていたのが原作ゲームと大きく異なる点のひとつです。優の父親については想像通り最低な親でしたが,セツミの母親の想いがあれほどまでとは......ここがきちんと描かれていたからこそ,読み終わった後,二人のとった行動が単なる自己満足と思わずにすむんですよね。
 また,小説版で新たに加えられていたセツミの最後の言葉が実に良いんですよね。実は原作ゲームをやたときに,私も素子さんと同じ思いにかられたのですが,この一言によって,何故優がそうしなかったのか,素直に理解することができました。
 これはライト・ノベル・ファン以外の一般読者(特に若い人達)にぜひ読んでいただきたい青春小説の名作だと思います。
 ごとPが描いた表紙と扉絵のイラストは実に可愛らしくて素晴らしいのですが,これだけを見て内容を判断されてしまうとねぇ...(^^;)。

『ももんち』 2009/05/09
 『ももんち』は冬目景の最新コミックですが,なんというか,冬目景らしくないといえば冬目景らしくないし,とはいえ,冬目景らしいといえば冬目景らしくもある,そんなマンガです。意味不明かもしれないけれど,冬目景のファンならこの感じわかっていただけるのではないでしょうか。
 ま,少なくとも『ももんち』というタイトルと表紙にピンク色を使っているところは,今までの冬目景作品と違うことは間違いありませんけどね。
 主人公の女の子『もも』はおっとりにもほどがあるほどの天然さんで,これも今までの冬目景作品の主人公にはいなかったタイプです。また,ぐるぐる目とか三角口といったギャグマンガ的表現を使っているのも冬目景作品では珍しいことだし,物語そのものもすっきりとハッピー・エンドで終わっているし,これもまた冬目景作品では珍しいことです。
 これだけ珍しいことずくめであるにもかかわらず,これは,どうにもこうにも冬目景作品以外の何物でもないんですよね。
 それはさておき,個人的には主人公のももよりも,お姉ちゃんの方が気になって仕方がありません...つ〜か,私のストライクゾーンに150kmの剛速球直撃です。にわとりにケンタッキーのケンタと名付けるセンスなんかもう最高じゃないですか(^^;)。それにしても,ここの家族はいいですよねぇ。なんかもうある意味理想の家族関係といっても過言ではありません。

『化物語(上)』 2009/07/20

 『化物語(上)』を読む。
 TVアニメ版の『化物語』があまりにも面白いので...というか、戦場ヶ原ひたぎ嬢があまりにも魅力的だったもので、ついつい原作の小説まで買ってしまいました。
 まず感想の前に、講談社殿、1600円てえのははちとばかし高すぎるはしませんか?他の所謂『ライトノベル』の中心価格帯が600円台であることを考えると、倍以上の価格じゃないですか!
 とはいえ、値段に見合った面白さだったんで、あまり文句は言えないんですが....(^^:)
 原作小説を読むと、TVアニメ版の『化物語』が台詞を含め原作にほぼ忠実に作られていることが良くわかります。あの第2話の『ひたぎクラブ』ならぬ『下着クラブ』というべき大サービス・シーンもアニメならではのサービス・シーンではなく、原作を忠実に再現していただけなんですね...いや、アニメでそれをきちんと再現しちゃったのも、ある意味凄いことなんですけれど。
 しかし、アニメでは原作の台詞でカットしている部分もかなり多いのもまた事実です。これは尺の関係もあるんでしょうが、文字で表わすと言葉の遊びとして意味がわかっても、台詞として実際の言葉にしてしまうと意味が通じないというか、理解が難しくなってしまうものが多いせいもあるんですよね。
 原作の『化物語』の一番の面白さは主人公である暦と曰く付きの少女達の間で交わされる台詞における言葉遊びにあると言っても過言ではないだけに、作者である西尾維新がアニメ化は不可能であると言っていたのもあながち間違いではありません。それを思うと、新房監督とシャフトは上手くアニメ化しているんじゃないでしょうか。
 さて、話は『化物語(上)』に戻りまして、この巻は戦場ヶ原ひたぎが戦慄の登場をする『ひたぎクラブ』、八九寺真宵の物語である『まよいマイマイ』、神原駿河の物語である『するがモンキー』の3作品が収録されているのですが、実は戦場ヶ原ひたぎの物語である『ひたぎクラブ』(このクラブって蟹の方のクラブだったんですね)が一番短いんですよね。それでも少なくともこの『上』においては戦場ヶ原ひたぎがメイン・ヒロインであることは間違いありません。自身の物語以外の2作品にも重要なキャラクターとして登場することもその理由のひとつですが、なんといっても存在感の大きさが半端じゃないんです。ツンデレを通り越したツンドラで、暦と恋人同士となった後も口を開けば『暴言毒舌』なのに、やがてそれすらも「愛の言葉」に聞こえてくるなんて、いやぁこんな不適で無敵で素敵なキャラはめったにお目にかかれるもんじゃありません。

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