かきました
わたしの書いたものがたりです

 あるところに、うさぎの家族が住んでいました。
 うさぎの家は、敵から身を守るためでしょうか、
とても小さなもので、あるものと言えば、小さな入り口の他には、
まあるい窓が一つあるだけです。
 しかも、うさぎたちはとても白い、きれいな色の毛をまとって
いましたので、まあるい窓についているカーテンも、親うさぎが
毎日の開け閉めをしていました。
 そのせいでしょうか、カーテンの開いている時間や、
開いている幅も決まっていました。
 でも、小さな子供のうさぎたちは、カーテンの開く時間になると、
まあるい窓に集まってきて、ぎゅうぎゅう押し合いながら、
外の景色を見ていました。
 そんな子うさぎたちの一番の楽しみは、一か月に一度、
カーテンを洗濯する日です。
 その日だけは、カーテンがないので、まあるい窓いっぱいの景色を
見ることができるのでした。

 さて、ある日のこと。
 子うさぎの中でも、一番小さなちびうさぎは、まだ閉まっている
カーテンの前に座って、じーっとしていました。
 ちびうさぎは、まだまあるい窓の外の景色を見たことが
ありませんでした。
 いつもカーテンが開く前から、窓の前にいるのですが、
カーテンが開くと、他の子うさぎに押し退けられてしまい、
外の景色を見れなかったのです。
 「今日は、とってもはやく来たから、外を見れるかも・・・」
 ちびうさぎは、わくわくしながら、カーテンを開けてもらえるのを
待ちました。

 「おかしいなあ、今日は開かないのかなあ?」
 いつまでたっても、親うさぎが来ないので、ちびうさぎは
待ちくたびれてしまいました。
 いつもなら集まってくるはずの他の子うさぎも、
今日は誰も来ていません。
 ちびうさぎは、窓のところから離れると、親うさぎのところへ
行って聞きました。
 「ねー、今日、カーテン、開けないの?」
 すると親うさぎは、ちびうさぎの頭をなでながら、
 「そうよ、今日は開けないのよ。明日開けるから、
  がまんしてちょうだいね」
とやさしく言うと、そそくさと台所の方へ行ってしまいました。

 「今日は開かないのかあ」
 ちびうさぎは、がっかりしながら、窓の方へと歩いて行きました。
 そして、しきりにカーテンをさわっていましたが、
 「ちょっとだけ見ちゃお」
と言って、そーっとカーテンの端っこを少し開けてみました。
 「うわー、明るいなー」
 ちびうさぎは、窓に顔をくっつけながら、青みがかった景色に
見とれていました。

 ちょうどそのころ。
 公園で遊んでいた子供たちは、びっくりしたように空を
見上げていました。
 そして、口々につぶやくのでした。
 「すごいなー、お昼なのに。お月さま、ひかってる」


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