よみました
わたしの読んだものがたりの感想です

「西日の町」
湯本香樹実/文


 何気なく本屋さんで見つけて買った文庫本ですが、
とてつもない筆力を持った作家さんで、文句なしに
おもしろい物語です。
 てこじいというじいさんと母と主人公(というか
物語の語り手)は、三代にわたる親子です。
 で、いきなりてこじいが、母と主人公の住んでいる家に
やってくるところから物語は始まっていきます。
 人工的に何か作り出した物語ではないのですが、
現実味をそこはかとなく漂わせながら、それでいて幻想的な
表現は、立派な童話になっています。
 親子のつながりを言葉だけでない何かで、ものの見事に
表現しきっていて、それでいて重たくないので読んでいて
あまり考えることは無いけど強く印象に残る感じです。
 ものの形容表現が独特というか、とても簡単なんだけど
実感がこもっていて、久々にとてつもない筆力を持った
作家に出会った感じを持ちました。
 人間味のある物語で、個人的にはとても好きです。
 


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