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「ひめりんごの木の下で」
安房直子・作/伊藤正道・絵
安房直子さんの物語にしては、影が無く、とても明るい、
のんびりした雰囲気に包まれている物語です。
みち子は、小さなアイロンを拾ってから、ねずみに
追いかけられるのですが、どこでも見られるような描写で
緊迫感がありません。
この緊迫感が無い、何がおきても、それが当たり前の
世界が、じわじわと広がっていきます。
出てくるねずみは、ちいさくて、おやつで食べた
ひめりんごも、ちいさくて、それなのに描かれる光景は、
とてつもなく広く大きい、不思議な世界を見せてくれます。
伊藤正道さんの絵も、のんびりした感じで描かれていて、
ねずみがアイロンをかける姿は、とてもきれいです。
最後の場面で、アイロンが見る夢は、森の大きさを見事に
表現している傑作だと思います。
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