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わたしの読んだものがたりの感想です

「ちいちゃんのかげおくり」
あまんきみこ・作/佐野洋子・絵


 この物語は、「銀の砂時計」という文庫本に
収録されています。
 あまんきみこさんの書かれる物語は、文章の一行があまり
長くないので、どこか詩的で、しゃれていて、童話独特の
不思議さをあまり感じさせないのですが、表題作は、
とても現実的で、それでいてきれいな表現で、圧倒する
何かを持っています。
 佐野洋子さんの絵も、さりげなくお話を演出していて、
その意味でも、しゃれた感じに仕上がっています。
 お話は、野坂昭如さんの書かれた「火垂るの墓」に
通じるものがありますが、文章の表現方法が正反対です。
 なのに、どちらのお話も、現実にあったことを、
言いようのない寂寥感と明るさで描いていて、それゆえに
作り物では絶対に出せない臨場感を持っていると思います。
 空のきれいさが、とても悲しく思える傑作です。


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