|
「西の魔女が死んだ」
梨木香歩・文
表題だけ見てしまうと、ちょっと引けてしまうかも
しれませんが、とてもすてきな物語です。
作者の梨木香歩さんは、はじめて読みましたが、とても
物語の細かな部分にまで気を配った文を書く人だなあと
思いました、それはこの本の感想でもあったりします。
主人公は、ふたりいるのではないかと思えたのですが、
東の魔女こと、まい、そして西の魔女こと、まいの
おばあちゃんです。
ふとしたことから、まいが行き詰まってしまって、
自然の中で過ごしているおばあちゃんのところで生活を
始めるのですが、そこでの毎日のできごとをつづった
物語です、とはいえ、とりたてて何かが起きるわけでなく、
でも、何も無いわけでなく、それでいて淡々と何かを
話しながら、かみしめるように過ぎる日々なのです。
まいのおばあちゃんが、いろんな言い方があるかと
思うのですが、とにもかくにも強い感じがしました。
なんというか、拠り所を持っている雰囲気があって、
それが、この物語を暖かなものにしています。
物語の最後で、まいが見る奇跡は、しゃれていて、
とても美しいです。
|