よみました
わたしの読んだものがたりの感想です

「ほこらの神さま」
富安陽子・作/小松良佳・絵


 なんとも現実的だけれども、それでいて一昔前の光景を
見ているような設定で、それでもって言わんとしていることが
素直に前面に出てきている、雰囲気の違う物語です。
 主人公の小学生三人組は、話し言葉は現代風で、遊びは
いろいろあるといった感じなのですが、題名に出てくる
「ほこら」にかかわるときは、とても素直で活発な感じで、
その意味では、ギャップを見せていると思いました。
 小松良佳さんの絵も、童話や絵本的というより、むしろ
イラストのようで、物語の微妙な雰囲気を盛り立てています。
 ひょんなことから手に入れる「ほこら」は、富安陽子さんの
言いたいことが、そのまま現われているような気がして
ならないほど、姿や振る舞いが率直に描かれています。
 街の設定などがしっかりしている一方で、いろんなことが
微妙なバランスを保ちながらお話が進むので、読んでいて
構えなくてもいいんだけれど、物語としての良さは伝わって
きて、どことなく新しい感じがあるせいか、一気に読める
おもしろい本だと思います。
 あまり見かけないのですが、物語の中で、音がとても
印象的な使われ方をしていると思いました。


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