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「遠い街へむかう電車で」
谷中智子・作/小谷智子・絵
JOMO童話賞が、まだ共石創作童話賞の名前で
行われていた、第24回の最優秀賞受賞作品です。
なので、作者の方は、童話書きの作家さんでは
ありません。
ですが、この物語は、過去の「童話の花束」の
中でも、とても好きで、なんども読み返しています。
うぐいすもちが春を運ぶというか、うぐいすもちで
そこらじゅうを春にしちゃうような物語なのですが、
なんといっても素敵なのは、うぐいすもちが小鳥に
なって飛び立つ場面で、はじめて読んだ時には、
鳥肌が立つくらい、ぞくぞくっとしました。
うぐいすもちの粉を電車から、風に乗せてまくと、
あちこちに春がやって来て、ふんわりとした情景を
見せてくれます。
なので、ホームに降り立った時の場面は、とても
寂しさが際立っていて、どこか安房直子さんを思わせる
美しさを持っています。
原稿用紙5枚でも、これだけの光景を見られるのかと
感心するやら、驚くやら、うれしくなるやら、いろんな
想いのあふれ出てくる物語です。
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