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「かくれ山の冒険」
富安陽子/作・絵
富安陽子さんの本にしてはめずらしいと言って
いいのでしょうか、挿し絵を自ら描かれています。
冒険という名前が題名についています、確かに
主人公の尚は、経験したことのないことに出くわして、
一生懸命がんばります、でも、本当に冒険を
描きたかったとは思えないのです。
ですが、この物語のおもしろさは、冒険でないから
おもしろいと思っています。
冒険の名を借りて、ちょっと前までは、どこにでも
あったような、そういう物語を紡いでいるような、
そんな気がしてならないのです。
とはいえ、尚にとっては冒険で、これがまた、
都合よくするすると抜けていくあたりは、どこか
昔話のような雰囲気を持っていて、読んでいて、
思わず微笑んじゃうような物語になっています。
ラストシーンも、途中からなんとなく予想は
できちゃいます。
たぶんこの物語で描きたかったのは、
ちいさな頃に抱いていた、いろんなものへの怖さと
興味ではないかと思ったりしています。
どこかほんわか暖かくなる物語だと思います。
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