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「きつねのゆうしょくかい」
安房直子/作・菊池恭子/絵
いかにも安房直子さんらしいお話の流れを
持っていて、それでいて読んでいてだんだん
おもしろくなるという、ある意味では異色の
物語かも知れません。
コーヒーセットを使ってみたいという、きつねの
女の子の一言から、物語は始まります。
とうさんぎつねのやさしさが、よく出ていて、
この子ぎつねのために、あれやこれや思案したり
回想したりして、そのおかげなのか、だんだんと
物語は、おもしろいことになっていくのです。
安房さんの物語というと、だんだんと寂しい、
どこか影のあるような感じになっていって、すーっと
消えるような終わり方をするものが多いような
気がするのですが、これは逆で、だんだんとにぎやかに
なっていきます。
それゆえに、最後の一文は、かなりしゃれているように
思いました。
季節としては秋を想定しているようなのですが、それほど
強く季節感が出ている感じは受けませんので、いつ読んでも
おもしろいと思います。
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