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「ひよこまつり」
舟崎克彦/作・味戸ケイコ/絵
このふたりの組み合わせの本は、いくつかあって、
どちらかというと味戸さんの絵に惹かれて読んでいましたが、
この本は、舟崎さんの書かれているお話がとても魅力的です。
いまはほとんどといっていいほど見かけなくなった、
縁日が舞台になっている童話で、しかも取り上げられている
遊びは、表題にほぼ近い「ひよこつり」です。
わたし自身、ひよこつりというものは、やったことはありません。
でも、縁日でひよこが売られているのは何度も見ていて、
黄色い、にぎやかな雰囲気だなあという印象を持っています。
縁日で買ったひよこは、にわとりになるまで育てるのが、
とても難しくて、で、難しいのを知っているのに、縁日に
なると買っていたような気がします。
そっと手のひらを覗いて、暖かくて、ちいさいのが鳴いている姿を
見るのが、うれしかったんだと思います。
もっとも、次の日からの世話は、大変で、さぼりがちになります。
この本では、ひよこを釣る遊びで、主人公は、心優しいせいか、
ひよこを釣ること自体に、抵抗を感じてしまって、釣ることが
できません。
ところが主人公は、次の日に、もう一度、挑戦するのですが、
その場面の描写、ひよこの絵、文章、ものすごいです。
モノクロとカラーを使い分けた味戸さんの絵のよさ、舟崎さんの
言葉の使い方のよさが、見事に融合した傑作だと思います。
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