|
「やさしいたんぽぽ」
安房直子 作/南塚直子 絵
安房直子さんの絵本でも、とびきり悲しい終わり方を
すると思えるくらい、ずしっときます。
南塚直子さんとのコンビで、何冊か絵本が出版されていて
この組み合わせは、わりと知られているかと思います。
カラーの絵では、とても味のある、いい絵を描かれる方で
この絵本でも、十分にその技量が発揮されています。
物語は、こねこを捨ててきなさいと言われて、困り
果てている女の子が目にする、不思議な光景を描いています。
時間にすると、ほんの数時間か、あるいはほんの数分の
できごとを、写真で撮ったかのように収めたものであり、
刹那の悲しさを、みごとに表現しています。
たんぽぽという、ちいさな花の黄色のあざやかさと、
淡い、はかなさのようなものがとても印象的です。
動物を飼うこと、捨ててしまうこと、言う方の気持ち、
言われた方の気持ち、当の動物の気持ち、いろんなことを
考えさせられます。
たんぽぽのやさしさに包まれながら・・・
|