よみました
わたしの読んだものがたりの感想です

「あのこが みえる」
舟崎克彦 文/味戸ケイコ 絵


 舟崎さんの散文詩もさることながら、なんといっても
この本は、味戸さんの絵のすごさを存分に堪能できます。
 モノトーンの絵なのですが、細かな描写と、どこか
影のある雰囲気と、そして登場する人物の、はかなげな
表情と、これらがきれいに溶け合って、とてもきれいな
世界を見せてくれます。
 「白黒で表現できないものは、カラーでも表現できない」と
いう言葉は、まさに味戸さんのためにあるような言葉だと
思います。
 それくらいすごい絵を描かれるのですが、この本では、
絵が主役で、文は脇役に徹している感があって、味戸さんの
代表作ではないかと思っています。
 散文詩も、さすがに舟崎さんで、絵に合わせて書いた
感じはあるものの、切ない感じがあって、詩だけでも
十分に感動できるものがあります。
 出版されて、四半世紀経ちますが、そういうことを
意識する必要のないくらいの名作だと思います。


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