「ダミーシステムは・・・」



  「さすがに暑いわ、もう夏ね」
  ベッドの上に横になりながら、本を読んでいた娘は、冷房を強めにしました。
  眠ろうと思って読んでいた本は、いつのまにか読み終えそうです。
  「明かりを消せば眠れるかしら」
  娘は、本を閉じると、部屋の明かりを消しました。

  「だめだあ、眠れない」
  娘は目を開けると、枕元にある電気スタンドをつけました。
  窓の外は、少し明るくなっています。
  時計を見ると、そろそろ出勤の時間が近づいています。
  「書類でも見てみようかしら」
  娘は、持ちかえった書類を読み始めました。
  「ダミーシステムねえ・・・」
  ぱらぱらと書類に目を通していると、見たことの無いレポートが1枚、紛れ込んで
いました。
  「あら?  何かしら?」
  レポートを読んでいるうちに、娘はその内容に我を忘れていました。
  「これって・・・」

  娘の吐息が寝息に変わろうとしたとき、時計が鳴り出しました。
  「んー、眠れなかったわ・・・」
  窓の外はもう明るくなっています。
  娘は起き上がると、ふらふらとした足取りで浴室へ入りました。
  シャワーを浴びながら、娘はつぶやくように言いました。
  「ダミーシステムに、こんな意味があるなんて・・・わたしは、いやだわ」

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