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ローザ・ルクセンブルグ・インタビュー

rockin'on 1985年5月号

今では入手が難しく、また内容も興味深いインタビューを再録して閲覧可能にしたいと思っています。第一回はRO誌より。まだ85年初めの頃で、メジャーでの活動もオムニバスに参加した程度。この時点で洋楽雑誌(邦楽ロック専門誌なんかなかったけど)が取り上げてるのも、ローザへの期待と評価の高さかと。
"オイラ"とか"街角"とか、歌のための単語は使いたくない

・まず最初に、バンドの自己紹介をして下さい。

三原「うちのバンドは基本的には、キャラクターがバラバラなんです。性格も音楽の好みもバラバラで、出発点が全然違っていたんです。出発点が違うもの同士が、即興で演っているうちにできてきたバンドなんですよ。ですから、追求する形とか技術的限界にとらわれない、無限の方向性があると思っています。」

・じゃあ、バラバラでいい、という点においてバンドは統一されているんだ。

全員「そうです、そうです。」

・では、バラバラだというメンバー各自の、音楽的変遷を聞かせて下さい。

DON'T「僕は最初に、泉谷しげる、三上寛といったあたりから音楽を聴き始めてしまったもんで、その後わけもなく、絶叫式音楽を追いかけてしまいました。」

・それは”声”といったものだけを求めていたんですか?それとも”ことば”も耳に入って来ていたのですか?

DON'T「それは”声”です。ジョン・ライドンやボブ・ディランが好きだったのも、彼らの声のしぼり出し方に弾かれていたからで、詩を分析したなんてことは、一度もない。」

・じゃ、今度は作詞する立場になって、自分の詞に対するこだわりなどはないんですか。

DON'T「それがね、すごくあるんです。いわゆる、歌のための単語は使いたくないと思ってるんです。例えばロックンロールなら、”いっちまった”とか”オイラ”とか”街角”とかですね。だから歌のための単語を使わないで、自分たちの話し言葉で歌詞を作る、というのが僕の出発点です。今は、歌に何をのせるべきか、ということをよく考えています。」

・では次にドラムの方の、音楽的ルーツを聞かせて下さい。

三原「最初に聞いたのは、ELPとかキング・クリムゾンです。当時ドラムをやっていた姉が、よく聞いていたもので。ドラムも姉に教え込まれたんです。で、その後、色んな音楽を聞いたんですけど、「音楽って何がおもしろいんだろうな」と考えるようになったんです。丁度その頃クリムゾンの資料を読んだら、”即興性”というのが目に入りまして、読んでみたら随分ラクに答えが出たんです。そこから”即興性”を追求して現在に至っています。」

・ちらっと聞いた限りでは、このメンバーの中では一番、ミュージシャンらしい気がするんですけど、他のメンバーの音楽的いい加減さに腹立ちません?(笑)

三原「立ちますよ。(笑)こいつらホントいい加減にしろ、と思ったこともあります。ところがね。色んな局面で僕にできないことをやるんですよ。僕は自分でも理論的な人間だと思うんですけど、彼らは全然違うのね。もう完全に、感性、なんですよ。だから逆に、俺さえしっかりしていれば、後は・・・・・という感じです。」

・それでは、感性派と断定されたおふたりの、音楽変遷をうかがいましょう。まず玉城さん

玉城「僕はねえ、ジミーペイジ!(笑)僕が高校生の頃って、ツェッペリンしかなかったんです。大学入ってから、ジミ・ヘンドリックスとかも演奏してたんですけど、ああいうのって手癖がつくでしょう?特にジミー・ペイジなんか手癖で弾いてるようなもんだから、一旦全部忘れようと思って、練習しなくなったんです。(笑)丁度その頃ローザができまして、うまく混沌から再構築へと向かってます。」

・自分自身では、これからローザ・ルクセンブルグはどういう方向性で行こうと考えているんですか?一応、リーダーなんでしょう?」

玉城「まあやっぱりね、ギター・バンドとしてやりたいな、と。」(爆笑)
「やっぱりね、今みんな考えているのは、歌だと思います。安物のラジオで聞いても耳に残るのは歌だと思うし、旋律だと思うんですよ。で、それがギターでもできたらな、と。」

・ところで、ベーシストは音楽性も論理もない、と言われてますけど。(笑)例えばベース弾き始めてバンドやって、俺はこんなに下手でいいのかな、とか思いませんでしたか?(笑)

永井「最初は思いましたね。でも、初めてベース持った頃、パンクの世界から入ったもんで、どーでもいいんだテクニックなんか、と思ってしまったんですよ。最近になってようやく、基礎練習するようになりました。」

・この「都に雨の降る如く」に入っている”おしり”と”遠き山々”、僕はすごくおもしろいとは思うけれども、シングルカットしても売れないと思うんですよね。その辺はみんなどう思ってるんですか。

DON'T「いや、作った頃は売れる、と思って作ってたんですけど。」(笑)
玉城「売るための計算というのが、この当時はできなかったんですよ。それが、これ以降徐々に判ってきたという気がします。」
DON'T「”おしり”と”遠き山々”を最初聞いた時オシャレくない(笑)と思ったもん。これじゃ女の子聞いてくれない。」

・現在、色々と若いバンドが出てきてますけれど、興味あるバンドとかありますか。

玉城「良い意味でも、悪い意味でも、爆風スランプかな。よく比較されるし。」
三原「ああいった、コミカルな感じでスカッと突き抜けるタイプって今までなかったですね。ただ我々は目指しませんけどね。」

rockin' on '85/5 P60:インタビュアー 渋谷陽一 写真:斉藤陽一

1998/01/02 同01/04修正


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