〈勇気を持って聞こう!〉

●勇気を持って聞いてみよう!
〜自分の納得できる治療を医師に要求するのは患者の責任〜
(1.22/04―さくらさんのメールより)

 はじめまして、AICHANさん。
 私はS県に住む26歳のさくらと申します。
 AICHANさんにお礼を申し上げたくてメールをさせていただきました。

 昨年11月ころから咳が出はじめ風邪だろうと思い近所の内科を受診したところ、やはり風邪でしょうと診断され咳止めを飲んでいました。12月になっても咳はひどくなるばかりです。医者に行っても同じ薬を出されてしまい、お正月を安静にしていれば治るはすだと思い安静にしていたのですが、咳で夜も眠れなくなり、嘔吐を繰り返すようになりました。
 インターネットでAICHANさんのHPを知り、読んでいくうちに私は喘息なんじゃないかと疑問を抱き、正月明けに会社の近くの呼吸器科を受診しました。すると、やはり喘息でした。
 肺機能の検査をしたのですが、そのときは結果がレシートみたいなものになっていて見方がわからなかったのですが、後日、先生が教えてくれたところによるとピークフロー値は180だったみたいです。
 その場で点滴(デカドロン4mg=強力なステロイド剤)を受け、プレドニン(経口ステロイド剤)、ムコスタ(去痰剤)、フスゴテ(咳止)、シングレア(抗アレルギー剤)、ホクナリンテープ(気管支拡張剤)を4日分処方されました。
 このとき、先生はステロイドという薬を使いますとしか言わなくて、副作用の説明はありませんでした。AICHANさんのHPで短期間の経口ステロイドは副作用の心配はないと書いてあったので心配はしていなかったのですが、先生に対して少し不安を感じました。
 数日後に受診したときはピークフロー値が350になっていて、咳も止まっていました。
 先生は、「プレトニンは強い薬だからもうやめて吸入ステロイドを始めましょう」と言い、フスゴテ、シングレア、ホクナリンテープ、フルタイド(吸入ステロイド剤)の処方でした。
 AICHANさんのHPを拝見するとピークフロー値350は少し低いような気がしています(私は身長151cmです)が、先生はこのくらいのピークフロー値で良いような言い方でした(このときに前回の肺機能の結果のピークフロー値は180だったと教えられました)
 しかし、ここでまたしても不安がよぎりました。吸入ステロイドが始まったのにピークフローメーターを買いなさいと言われないのです。
 その数日後、ホクナリンテープを貼ると動悸がするような気がして、はがして会社に行きました。
 それがいけなかったのでしょう。仕事中に息が苦しいような気がしてきて、はぁはぁと呼吸をしているとだんだんとそれが激しくなり呼吸困難に陥りました。
 救急で病院にかかると先生からは「ただの過呼吸です。過呼吸は自分で病気を作っているようなものだから大したことはない」とのことです。
 私は「いま喘息の治療中で喘息だと診断されてからこういう薬を飲んでいます」と言ってそれらの薬をその先生に見せたのですが、しかし先生は「喘息はもうおさまっています。内科に行って呼吸の仕方を教わってください」と言い、看護婦さんに「この人に点滴を打って」と言いました。
 説明がなかったのでわかりませんが、そのときは安定剤のような点滴をしたのでしょう。呼吸は安定しました。
 そのときの症状は確かに過呼吸だったのかもしれませんが(ちなみに、はじめて過呼吸になりました)、2日前までステロイドを服用していたのに、もう喘息は治っていると簡単に判断するとは……。AICHANさんのHPを読んで、喘息のことを知らない医者がたくさんいるとは知っていましので、この先生の言っていることは真に受けませんでした。
 翌日は仕事の休みをもらい近所の市立病院の呼吸器科を訪れました(会社の近くの私の通っていた呼吸器科は家から遠いので)
 前日の経過と今までの薬を見せ、そこでの診断は「喘息の悪化」でした。プレドニン、ムコスタを2日分、トロミン(?)、レベミン(?)を3日分、追加されました。喘息の悪化……思った通りでした。
 幸運なことに私の通っている呼吸器科の先生はその市立病院に勤めていたことがあり、今回診てくださった先生は私の主治医をよく知っていて、主治医宛にこのような処置をしましたという手紙を書いてくれました。

 数日して、会社の近くの呼吸器科をまた訪れました。
 私は市立病院からの手紙を見せ、今日こそ先生にいろいろと聞かなくてはと思いました。前回の受診のときは先生に不安を覚えましたが、そのままでこの先も治療を受けるのはいやでした。
 ホクナリンテープを貼ると動悸がするような気がすると言うと、「副作用が出てしまったようで申し訳なかったです、違う薬、セレベントという吸入にしましょう。これは副作用が少ないですよ」と言ってくれました。
 正直言って機嫌を悪くされるのではないかとも考えていたので驚きました。聞いてみるものですね。
 さらに、「HPで喘息のことを調べたのですが、ピークフローメーターを使い毎日管理したほうがよいと出てましたけれど」と言ってみました。
 そしたら先生は「そうですね。これを差し上げますから使ってください。色は何色がいいですか? ピンク、緑、青とあります」と言うのです。
 まさかいただけるとは思っていなかったのでまた驚きました。帰りに薬を買っていくときに取り寄せてもらうつもりだったのです。
 ところで、ピークフローメーターですが、私が「じゃあ、ピンクで」と言うと、なんとド派手なショッキングピンクのピークフローメーターが手渡されたのです。現物の色を見たとき、違う色にすればよかった…と悔やみましたが贅沢は言っていられません。このピンクを見ると元気がでるかも(笑)と自分を納得させました。
 また、ピークフローメーターとともにと喘息手帳もくださり、喘息手帳の書き方を教えてくださいました。

 私の主治医は聞けば詳しく答えてくれる人でした。前回は、はじめて喘息だと診断されたので、詳しいことは後から説明するつもりだったのかもしれません(私に喘息に関して知識があるなんて知りませんから)
 そういうことがわかったので、これからは安心して通えそうです。
 私も言われることを待っているのではなく自分から質問すればよかったのです。
 お医者さんにはなかなか聞きにくいですし、まして意見をするのは勇気がいります(私もそうでした)。でも、私の場合のように、聞いてみたら詳しく説明してくれるということも結構あるかもしれません。中には患者を頭からバカにして応えてくれない医者もいるでしょうが、それは聞いてみないとわかりません。
 納得できない治療を受けている方は、「HPで喘息のことを調べたのですがと言って、自分の望む治療を求めてみてほしいと思います。
 治療を受けるのは患者ですから、治療法の選択権のようなものは患者にもあると思うのです。間違った治療や不十分な治療で病気が悪化した場合、その責任はもちろん医者にあると思いますが、患者のほうでもそういう医療ミスのようなことを避けるためには要求すべきことはきちんと要求していったほうがいいのではないかと思います。

 ところで、この日もピークフロー値は350でした。これがどのくらいのレベルの値なのか知りたくてピークフロー値の目安を聞くつもりが、ピークフローメータをもらった喜びで聞き忘れてしまいました(笑)
 家に帰って調べると私がいただいたものはザ・ピークという機種で、英語の説明書には「Age 25 height 60" 385」と書いてありました。「60”」が何cmかはわかりませんが、それよりも低い数字はなかったので150cmくらいでしょうか。そうだとしたら私のピークフロー値はそんなに悪くないようです。
 小学校ではスイミングクラブに通い、中学では吹奏楽部でトランペットを吹いていたので、普通の喘息患者よりもピークフロー値は高いかもしれません。最初の目標としてピークフロー値400を目指します。もちろん、さらなる向上を目指して頑張りますが。
 ただ、徹夜が当たり前という仕事をしているので、喘息治療にとっては良い環境にいるとは言えません。今後はそのあたりが悩みの種になると思っています。何とか仕事と共存して治療していければと思っています。けれども、何かをあきらめなくてはならないときもくるでしょうね。
 でも、寄り道をしても、いま目指しているゴールとは別のゴールを目指すことになっても、前向きに前向きに一番大切なことを見失わずに生活できればいいなと思います。
 長々と今までの結果を細かく書いてしまいましたが、私が言いたいことは、AICHANさんのHPを拝見して知識もつき治療の不安も解消され、HPを作ってくれてありがとうございましたということです。本当に感謝しています。
 私もこれからは喘息日記を付け、喘息と上手に付き合っていきたいと思います。
 長い文章を読んでくださってありがとうございました。
 (風邪から喘息になったという話はよく聞きます。しかし、喘息の初診の方が医師にそう言っても喘息の治療をされることが少ないような気がします。喘息に関する知識と認識が足りないせいでしょう。吸ステを扱いたがらない医者もまだいますし、ピークフローメーターは保険適用なのですが、いまだに置いてさえいない病院もあります。そのため喘息で苦しんでいる方がまだまだたくさんいます。そういう医師や病院がまだある中で正しい喘息治療を受けるには、自分の症状と医者の対応を冷静に見て、まず医師の技量を見極めることが必要でしょう。もうひとつ、質問してみて、丁寧にわかりやすく説明してくれるかどうかをみることも大切です。それをしない医師は信用できませんね。患者は医者の言うことに従っていればいいと考えている人がまだ多いと思いますが、しかし、それではだめです。患者は賢くならなければいけないし、疑い深くなることも必要なのだと思います。ほかならぬ自分の命を守るために、医師とよく話し合って最善の治療を選択するのがベストでしょう。場合によっては、さくらさんのように自分の納得できる治療を医師に要求することも必要だと思います。変な言い方ですが、患者は勇気を持って診察を受けましょう―AICHAN)


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